【こども誰でも通園制度の制度化、本格実施に向けた検討会(第2回)】に参加しました
こども家庭庁「こども誰でも通園制度の制度化、本格実施に向けた検討会(第2回)」に構成員として参加しました。
【こども誰でも通園制度】は、保育所等に通っていない0歳6か月〜満3歳未満の未就園児が、保護者の就労要件や理由を問わず、時間単位で保育所等を利用することができる制度です。
昨年度にも検討会は開催されていますが、私は今年度の検討会から構成員をつとめています。
ひ構成員は東京大学名誉教授・学習院大学教授の秋田喜代美さんを座長とする19名です。
第1回は6月に開催されました。
2回目の会議には、藤原朋子成育局長とともに、7月に着任された竹林悟史審議官が出席しました。
竹林審議官は、前職が内閣官房全世代型社会保障構築本部で、「こども未来戦略加速化プラン」の財政フレームを中心に関わってきた方で、7月以降はそのしっかりとした施行に向けて、引き続きこどもの行政に関わっていきたいと挨拶しました。
会議室とオンラインによるハイブリッド会議に、私は会議室で参加しました。
のお隣の席は、国立研究開発法人国立成育医療研究センター研究所の政策科学研究部長である竹原健二さんでした。
私は、【産後ケア事業多職種連携協議会】のオブザーバーを務めていますが、竹原さんはこの協議会の事務局をつとめられています。
昨年度の準備会で初めてお目にかかり、今年度の第1回会議でもお世話になっているご縁があります。
竹原さんは、誰でも通園制度について、制度としての円滑な運営のために「PDCAを回していくための設計の導入の必要性」や、「産後ケアを含む他の支援制度も含めた包括的な支援制度の在り方を柔軟に考えていく必要性」を提案されました。
そのお隣の席は、石川県七尾市健康福祉部子育て支援課長の原田樹さんです。
石川県は今年は多くの豪雨の被害が発生し、先日も避難所を開設されたそうですが、無事に会議に参加されました。
原田さんは、「障害児等の認定と総合支援システムとの関連」及び「適切な研修資料の作成」について、発言されました。
研修資料については、誰でも通園制度を実施する事業所については、保育士以外の保育従事者と施設長を対象に研修を修了することが必要となっているとともに、保育従事者も研修を受講することが望ましいとなっていることから、市町村が研修をする内容にばらつきがないように、適切なテキストや動画の作成を提案しました。
私は、自治体の視点から、誰でも通園制度における【人員配置、設備運営基準】については、各自治体で【条例策定】の必要があることから、なるべく早く自治体に条例制定の必要性について伝えていただくようにお願いしました。
また、試行実施自治体数に若干の増加があったことは、自治体の御理解の表れであり、試行事業所と試行自治体による文字どおりの「試行錯誤」と「試行への挑戦」の努力に敬意を表すとともに、事業所類型に多様性があることを重視する旨を発言しました。
そして、【誰でも通園制度】の理念を起点として考える時、来年度の全国での【本格運用】にあたっては、可能な限り多くのこどもたちによる本制度の利用の実現を最優先に考えて、まずは、幅広い利用者の利用を視野に入れた利用時間は月毎に上限10時間で開始することが適切であると考えられるとともに、保護者の声には上限を超える利用ニーズがあることを尊重して、上限を超える場合には、試行的事業実施事業所の約半数が【一時預かり】を実施している現状を踏まえて、【一時預かり】やその他の未就園児を受け入れる取組みなどの幼児教育・保育サービスとの【連携】が円滑にできるような仕組みづくりの必要性を提起しました。
また、本制度について引き続き首長のみならず、教育長への周知をはかりつつ、手引の作成過程においては、自治体関係者の意見、こども家庭庁の自治体から派遣の職員の意見等を反映して、自治体関係者の現場感覚に沿った作成を進めることへの期待などを発言しました。
【誰でも】というときには、障がい児も、病児も、いろいろな困難を持っているこどもも含めて、すべてのこどもにとって望ましい保育が求められます。
多様なスキルを持った保育に関わる人財が求められます。
これを機会に潜在的な人財の顕在化と適切な支援の必要性を確認したいと思います。