警視庁三鷹警察署【令和7年度武道始式】に招かれ、参加しました。
警視庁三鷹警察署【令和7年度武道始式】に招かれ、参加しました。
会場の向かい側の最前列には、私の在任中に密接に連携していただいた歴代署長の皆様が応援に駆けつけています。
心強い限りです。
三鷹警察署の宮崎純一署長は、昨年に引き続き、2度目の武道始式の開会に当たり、三鷹市内の2024年の刑法犯認知件数は808件で、昨年度比若干の減少とのことです。
けれども特殊詐欺被害額はなんと約3億7千万円ということです。
昨秋には、いわゆる【闇バイト】で集められた加害者による強盗未遂事件が発生しましたが、署員一丸となって迅速に容疑者の全員検挙を達成したことが、市民の皆様の不安を少しでも軽減できたのではないかと言われました。
私も【迅速な容疑者の検挙は、防犯と犯罪抑止にとって重要な要素】と考えていますので、宮崎署長のリーダーシップによる署員の皆様のお取組みに敬意を表します。
交通事故は減少傾向にありますが、死亡事故の発生は0ではなく、自転車関連事故が多いことが課題とのことで、引き続きの交通安全運動の日常化が必要と確認しました。
武道始式は、柔道高点試合、少年柔道紅白試合、逮捕術紅白試合、少年剣道紅白試合、剣道高点試合の順で、各選手が正々堂々の武道の試合に臨みました。
柔道・剣道・逮捕術それぞれに、警視庁指導室から3名の教師が審判長としてかけつけてくださっていました。
全体の司会は吉田交通課長が務め、女性警察官が選手の紹介をしました。
選手の名前、所属以外に付け加える選手の一言に人柄が表れています。
たとえば、「今日は娘の誕生日なので、絶対に勝ちます」「アキレス腱にリスクを持っていますが全力を尽くします」「今年の目標は結婚です」「武道しか取り柄がないので、絶対に勝ちます」などなど。
三鷹警察署の助教の指導で柔道・剣道の稽古をしている少年少女の選手の皆さんの場合は、名前と学校名の他に、【将来の希望】が紹介されました。
「武道が上手な警察官」といった警察官志望が多かったので、助教を通して警察官への信頼が深まっている証で、署員の皆さんは嬉しかったと思います。
その他、医師、科学者、消防士といった職業が挙げられていて、頼もしい限りです。
小学生から中学生までのこどもたちが武道にいそしむことで、礼儀をはじめ体力・精神力、チームワークを育まれていることを心強く思いました。
さて、昨年、三鷹警察署の選手の皆さんは、警視庁管内の警察署・機動隊等130のチームが参加した【警視庁創立150周年記念第46回警視庁逮捕術大会】で【総合優勝」されました。
そこで、この日は、紅白それぞれ5人の選手が対抗して、逮捕術紅白試合が行われました。
私が在任中にお世話になった元三鷹警察署長でその後警視庁捜査2課長をされた西口英世さんに教えていただきましたところ、【逮捕術】とは警察官等が被疑者や現行犯人などを制圧・逮捕・拘束・連行するための術技のことであるだけでなく、職務を行う者の受傷事故を防ぐための護身術でもあるとのことです。
そこで、試合では警杖、警棒、ソフト警棒、長物、短棒などの多種も用具を使いますが、頭部への蹴り、踏みつけ、肘、膝以外への関節技などの技は禁止されているそうです。
この日、感動した試合の1つは剣道高点試合で、【三将】の森山選手が日頃の稽古の甲斐があり、次鋒、副将、大将の3名の選手に立て続けに勝利したこと、すなわち上位選手に負けずに【三勝】したことです。
森山選手はもちろん感激されていましたが、奥様とお2人のお子さんが応援に駆けつけていて、勝利を喜んでいました。
武道始式のあとで、三鷹警察署懇話会・三鷹交通安全協会・三鷹防犯協会の三団体が主催の【懇親会】に出席しました。
会場に置かれていた【警視庁創立150周年記念第46回警視庁逮捕術大会】の優勝旗を前に、懇話会の会長の須藤正敏さんと署員の皆さんの栄誉を称えました。
そして、交通安全協会事務局の大塚さん、防犯協会事務局の工藤さんという、日ごろ、警察関係団体の事務局を支えるお2人と一緒に、市民の皆様と署員の皆さんの連携を支える喜びを分かち合いました。
私が三鷹市長に就任した2003年の頃は、三鷹市内の刑法犯認知件数が3000件を超えていました。
そこで、歴代警察署長、署員の皆様、防犯協会はじめ市民の皆様、創設した安全安心課の職員と共に、犯罪の発生を防ぐ協働のまちづくりに力を入れました。
また、警視庁で開催の【特殊詐欺防止運動】キックオフにも三多摩地区の市長を代表して参加しました。
そこで、刑法犯認知件数は当初の三分の一以下に減少したとはいえ、特殊詐欺被害額が減少しないことを知って、たとえば、参画している地域ケアネットワーク新川・中原の取組みでも、引き続き、地域住民の皆様に注意喚起を継続したいと思いました。
今年も、警察武道の頼もしい姿と、少年少女の溌溂と武道に臨む姿を通して、地域社会の安全安心を守る警察署と多世代の市民の協働の積み重ねの必要性を再確認しました。



