杏林大学の大瀧純一学長と対話しました
今年の4月から私が客員教授を務めている三鷹市にある杏林大学の大瀧純一学長と対話しました。
今年1月、新型コロナウイルス感染症について、まだ中国での発症が話題になってはいてもイギリス•ドイツ•スペインなどのヨーロッパや、アメリカ合衆国には感染者が殆どいない段階ではありましたが、医学博士でもある大瀧学長は情報収集に努めて、「この感染症は一気に加速度的にグローバル化する」と予測し、理事長・学園長の松田博青先生と協議の上、3月からの交換留学の中止を決断しました。
準備をしていた学内からは、欧米は大丈夫ではないか、中止は残念だという声が多く寄せられました。
けれども、大瀧学長は、「とにかく学生の安全が第一であり最優先事項である」と、新型コロナウイルス感染症をめぐる状況を多角的に判断して、中止の決定を変えることはしませんでした。
その後の状況はどうかと言うならば、まさに感染は加速度的に世界中に広がり、当初アジア中心に多いと言われた感染者数は欧米で急速に増えていきました。
1月の大瀧学長の苦渋の決断は、確かに留学する予定の学生を守ったのです。
留学ができなかった学生にはとても残念なことであったとしても、健康であれば、いずれ、安全に安心して留学できる時が必ず来るはずですので、今は日本で学べる世界のことを、ネットやオンラインで深めてほしいと願っています。