第50回『都市問題』公開講座 「分権から『自治』へー 地方分権改革から二十年」に、パネリストとして参加します。
12月12日13時から開催予定の(公財)後藤・安田記念東京都市研究所主催第50回『都市問題』公開講座 「分権から『自治』へー 地方分権改革から二十年」に、パネリストとして参加します。
プログラムは以下の通りです。
【基調講演】
神野直彦 氏(日本社会事業大学学長)
西尾勝 氏(後藤・安田記念東京都市研究所 顧問)【パネルディスカッション】
清原慶子 氏(前三鷹市長、杏林大学客員教授、ルーテル学院大学客員教授)
神野直彦 氏
西尾勝 氏
山田啓二 氏(前京都府知事、京都産業大学教授)
勢一智子 氏(西南学院大学法学部教授)<司会>
本公開講座の開催趣旨は、「機関委任事務の廃止を最大の目玉とする、2000年の地方分権改革(分権一括法の施行)から二十年となる」今年、「いわゆる《三位一体の改革》の「挫折」もありながら、義務付け・枠付けの見直しや事務・権限の移譲などさらなる改革も地道に続けられてきた」とはいえ、「往時の改革熱は遠い過去の記憶となり、改革が期待されていたほどの成果・効果に結びついていないとの声も聞かれる」という状況下、「地方分権改革が何を成し遂げた/得なかったのかを今一度明確にした上で、「自治」(の拡充、振興、実現)の観点から「分権」を捉え直し、「分権」と「自治」のこれからについて議論を深めたい」というものです。
前半の基調講演の講師である西尾先生は、地方分権推進委員会(1995~2001年)の委員として、機関委任事務制度の全面廃止や、国による地方自治体への関与の縮小・廃止などを含む、いわゆる第一次地方分権改革を実現されました。
そして、地方分権推進委員会委員、地方分権改革推進委員会委員長代理、1994年以降に設置された累次の地方制度調査会委員を歴任され、2011年8月に第30次地方制度調査会会長に就任されるなど、行政学者として一貫して地方自治及び地方分権の取り組み関わってこられました。
三鷹市では、自治基本条例を検討する際に、三鷹市まちづくり研究所の自治基本条例検討分科会の座長を務めていただきました。
そして、私が三鷹市長就任後の2003年に報告書をいただき、それを基に検討をかさねて、2006年に自治基本条例を施行しました。
同じく基調講演講師の神野直彦先生は、財政学が専門で、総務省地方財政制度審議会会長、政府税制調査会委員、地方分権改革推進会議座長などを歴任されています。
私は、三鷹市長就任前に政府税制調査会専門委員を務めていた際にお目にかかって以来交流が続いています。また、神奈川国際交流財団のかながわフォーラムの座長をされていた時には、私は2度講師として参加しました。
神野先生が送ってくださった最近の著書のタイトルに『経済学は悲しみを分かち合うために』とありますように、社会の弱い立場の視点から経済や財政を研究されています。
このように地方自治、地方分権の過程に参画してきた西尾先生、神野先生による地方分権改革の経過と現状についてのご講演はとても貴重であり、地方自治に関心のある方に有意義な内容であると思います。
後半は、西南学院大学法学部教授の勢一先生の司会のもとで、西尾先生、神野先生に加えて、京都府知事経験者であり全国知事会の前会長である山田啓二さんと、前三鷹市長で全国市長会の前副会長である私の4人でパネルディスカッションをする予定です。
山田前京都府知事とは、京都府で開催された国際ユニヴァーサルデザイン協議会主催「第2回国際ユニヴァーサルデザイン会議2006 in 会議」に私が招待講演者として参加した際に、開催地の知事としてお目にかかって以来、文部科学省中央教育審議会委員をご一緒したり、ご縁が続いていました。
さて、私は、2003年に三鷹市長就任直後にいわゆる《三位一体の改革》に直面して以来、歴代総務大臣に適切な地方分権の推進に関する要請行動をしてきた経験を持っています。
当日は、市長経験者として、全国市長会での市長の皆様との研究調査や実践に基づく国との協議の経験等を踏まえて、具体的に発言をしたいと考えています。
本公開講座は3月に開催予定のところ、新型コロナウイルス感染症の見通しが全く不透明な時期であったことから、延期されていました。
会場は日本プレスセンター10階ホールで、定員を70人限定で、既に会場での定員は満ちています。
ぜひ、オンラインの同時再送信でご参加いただければ幸いです。