中央教育審議会初等中等教育分科会のオンライン会議に参加しました。
本日、文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会のオンライン会議に、委員として参加しました。
審議事項は、「令和元年度児童生徒の問題行動・ 不登校 等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」と「令和の日本型学校教育 を目指して(答申素案)を検討しました。
答申素案は、同分科会と新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会等での審議を取りまとめたものです。
審議を始める際の問題意識としては、総論として、 ①急激に変化する時代の中で育むべき資質・能力、② 日本型学校教育の成り立ちと成果,直面する課題と新たな動き、③ 2020 年代を通じて実現すべき「令和の日本型学校教育」の姿、④ 「令和の日本型学校教育」の構築に向けた今後の方向性、⑤ 「令和の日本型学校教育」の構築に向けた ICT の活用に関する基本的な考え方、の5つの章にまとめられています。
すなわち、「人工知能(AI),ビッグデータ,Internet of Things(IoT),ロボティクス等の先端 技術が高度化してあらゆる産業や社会生活に取り入れられた Society5.0 時代が到来し つつあること」をはじめとして、「予測困難な時代」であり,新型コロナウイルス感染症により一層先行き不透明とな る中,私たち一人一人,そして社会全体が,答えのない問いにどう立ち向かうのかが問 われています。
そこで、目の前の事象から解決すべき課題を見出し,主体的に考え,多様な立場の者が協働的に議論し,納得解を生み出すことなど,まさに新学習指導要領で育成を目指す資質・能力が一層強く求められている」ということです。
各論としては、①幼児教育の質の向上、②9年間を見通した新時代の義務教育の在り方、③新時代に対応した高等学校等の在り方、④新時代の特別支援教育の在り方、⑤増加する外国人児童生徒等への教育の在り方、⑥遠隔・オンライン教育を含むICTを活用した学びの在り方、⑦新時代の学びを支える環境整備、⑧人口動態を踏まえた学校運営や学校施設の在り方、⑨society5.0時代における教師及び教職員組織の在り方、の9つの章が書かれています。
本日の会議で私は、これらの内容を具体化する推進体制に関する意見を述べました。
まずは、提案している教育を実現するためには「教員の資質向上」を図る養成課程や研修が必要であり、教員養成の在り方については、引き続きカリキュラム等の具体化を検討することを提案しました。
また、一人一台パソコン・タブレットを進めるGIGAスクール構想と密接な関連がある「デジタル教科書」についても、モデル校等での利用実態をもとに、児童生徒や教員の意見を聞くことを含む実証的な調査研究を継続してほしいと発言しました。
そして、教育委員会の事務職員の教育行政能力の重要性を実現する首長の人事権の意義、コロナ禍での教育委員会と首長部局の連携の必要性を述べました。