作家・半藤一利さんの訃報に哀悼の意を表します。
- 2021/01/13
- 日記・コラム
作家、半藤一利さんの訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します。
私が三鷹市長在任中で市制施行60周年の2010年5月、憲法を記念する三鷹市民の会と三鷹市が1980年以降毎年共催している「憲法を記念する三鷹市民のつどい」で「憲法の200日」について講演していただきました。
半藤さんは終戦から「憲法改正草案要綱」が閣議決定されるまでの200日を描いた『日本国憲法の200日』という著書を踏まえて、戦争直後の15歳のご自身の体験も話してくださいました。
そして、翌年の2011年2月、筑摩書房と三鷹市が2003年度から共催している太宰治顕彰事業の文学講演会で 「漱石『坊っちゃん』を読む」について講演していただきました。
半藤さんは夏目漱石の義理の孫でいらっしゃることから『漱石先生ぞな、もし』という新田次郎文学賞を受賞された著書もあります。
三鷹市の市制施行60周年の年度において、2つの大きな事業で半藤さんには講演をしていただいたことになります。
講演の前後には、主催者の一人として半藤さんと懇談する機会をいただきました。
文字通り昭和史の研究者としての研究熱心なお取り組みの姿勢に触れるとともに、極めて温厚なお優しいお人柄に触れて幸いな時間を過ごしました。
ご生前の『文藝春秋』編集長はじめ編集者としてのご活躍、近現代史を綿密な調査をもとに身近にわかりやすく著述してくださったノンフィクション分野をはじめとする文学の分野でのご貢献、三鷹市を含む多くの場所でのご講演など、大変に幅広い分野でのご貢献に敬意を表し、深く感謝いたします。
どうぞ安らかにお眠りくださることを心からお祈り致します。