俳優の田村正和さんが亡くなられたとの訃報が報道されました。
俳優の田村正和さんが4月3日に亡くなられたとの訃報が報道されました。
生前の多彩なご活躍に心を馳せながら、心から哀悼の意を表します。
田村さんのテレビドラマでの代表作の一つは『古畑任三郎』シリーズです。
三谷幸喜さんの脚本で、田村正和さんが扮する古畑任三郎刑事の推理力が際立つドラマで、私も初回シリーズから楽しみに視聴していたドラマです。
そして、このドラマは視聴者の一人として思い出深いだけでなく、他の体験からも思い出深いドラマです。
私は現在ルーテル学院大学の客員教授を務めていますが、1987年に同大学に助教授として着任し、1992年から1999年までは専任の教授として働いていました。
あわせて、広報課長としての役割を果たしており、テレビ局が大学のチャペル や教室はじめキャンパスをロケ地としたいとの依頼がある場合には、学生の授業に影響のない休日や夜間を中心に窓口の責任者として対応してきました。
そして、大学をロケ地として協力したドラマの一つが『古畑任三郎』シリーズだったのです。
私が担当した最初は沢口靖子さんをゲストとした通算第15回「笑わない女」でした。この時は、学校が舞台の話であり、たしかルーテル学院大学の聖歌隊も出演したと記憶しています。
また、通算第27回「黒岩博士の恐怖」で緒方拳さんがゲストのドラマでもロケ地として協力しました。
このときは、特に田村さんには専用の小教室を控え室に提供したことを覚えています。
そして、主役の田村さんには撮影に集中していただくために、広報課長としての挨拶は遠慮しました。
撮影状況を確認させていただいた時には、そのお姿には確かなオーラがあり、近付き難い存在感がありました。
ゲストの緒方さんには広報担当としてご挨拶をさせていただき、大変光栄でした。
私はロケ地の担当者として、多くの人々の心に残る名優である田村正和さんのお姿にほんの一瞬でも接することができたことを幸いに思います。
田村正和さんはご逝去されましたが、出演された映画もテレビドラマも芸術文化の作品として残り、これからも引き続き鑑賞する人々に感動を与え続けていくことと思います。