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世田谷区の都立砧公園に整備された「インクルーシブ公園」を視察しました。

世田谷区の都立砧公園に整備された「インクルーシブ公園」を視察しました。

長引くコロナ禍にあって、子どもたちも大変に不自由な生活を送っています。
特に心身に障がいのある子どもたち、障がい児にとっては、マスクの着用や頻繁な手洗い・アルコール消毒の実施、非対面のコミュニケーションの要請など、感染症対策のために日常生活に制約の多い中、不自由さは心身の負担になっていると想像されます。

そこで、障がいの有無によらず、誰もが共に遊ぶことができるインクルーシブ公園が注目されます。
そこで、緊急事態宣言発令前の4月に、その一つの事例として世田谷区の都立砧公園 に整備された「インクルーシブ公園」を視察しました。

大変に広い公園の東側に整備されているインクルーシブ公園では、地面は車椅子で移動しやすいようにフラットにされており、遊具の下はクッション性のゴムチップで舗装されているなど、動線のバリアフリーが配慮されていました。
また、障がいの有無にかかわらず一緒に遊べる遊具が整備されており、遊具までは車椅子で上がれるように長いスロープがあります。
テーブルや水飲み場も車椅子用に整備されています。
また、ブランコには、普通のものと、座るところが大きな円盤型、フルバケットシートのものが並んでいて、誰もが安全に一緒に乗れるようになっています。

このインクルーシブ公園については、東京都は障害児の保護者、支援団体、有識者の意見を聞いて、設計をおこなったそうです。
このことが大事です。

私は三鷹市長在任中、障がい者地域自立支援協議会では、多様な障がい種別の障がい者の当事者に委員を委嘱させていただきました。
また、バリアフリー施設のマップを整備する際に、障がい者団体に実査をしていただき、作成していただきました。
これは、「障がい者のことを障がい者抜きで決めない」という原則を実現するための取組みの事例です。

東京都では、砧公園での利用実態を検証して、他の公園にも同様の遊具の整備を検討しているということで、今後の展開を期待したいと思います。
緊急事態宣言下では、移動に制約があることから、多くの障がい児やその家族にはインクルーシブ公園についても、現状ではまだまだ使用しにくい状況と思います。
けれども、多様性を尊重するインクルーシブ公園は、今こそ必要な施設であり、身近な地域での整備が有効であると思います。

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