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文部科学省第11期中央教育審議会の生涯学習分科会が開催されました。

文部科学省第11期中央教育審議会の生涯学習分科会が開催されました。

5月31日、文部科学省第11期中央教育審議会の生涯学習分科会の初めての会議が、オンラインと文部科学省会議室を結んだハイブリッド方式で開催されました。
そして、私が分科会長に選任されました。
副分科会長には、東京大学大学院教育学研究科教授の牧野篤先生を指名させていただきました。

生涯学習分科会の20人の委員のうちほぼ半数は新任の委員です。
当日は今期初めての会議であり、出席されたすべての委員お一人おひとりから、今期の課題解決に向けた課題認識やご意見を発表していただきました。

前期の第10期における審議では、

①(災害やコロナ禍などから)「命を守る」生涯学習・社会教育の視点により、(誰一人も取り残さない)社会的包摂を実現していくための、生涯学習・社会教育が果たす役割
②デジタル社会において、豊かな地域社会を実現していくうえで、 成人の「市民」として必要なリテラシー・スキルの育成について、今後の検討が有意義であることを確認し、以下の5点について提言しました。

1 学びの活動をコーディネートする人材の育成・活用
2 新しい技術を活用した「つながり」の拡大 
3 学びと活動の循環・拡大
4 個人の成長と社会の発展につながるリカレント教育の推進
5 各地の優れた取組の支援と全国展開

そこで、まずは参考となる事例や施策をとりまとめて事例・施策集を作成し、令和2年10 月に公表しています。

本日の分科会では、前期の審議を踏まえて、今期、第11期は、

①「命を守る」生涯学習・社会教育の視点により、社会的包摂を実現していく ための、生涯学習・社会教育が果たす役割について
②これからのデジタル社会において、豊かな地域社会を実現していくうえで、 生涯学習・社会教育に必要な方策について

の2つを中心に審議を深めることを確認しました。

長引くコロナ禍にあって、全国の小中学校では1人1台タブレット端末の配布によるGIGAスクール構想が推進されています。
高校や大学でもオンライン授業が実施されているなど、教育分野でのデジタル化は急速に進んでいます。
また、職業の分野でも、働き方としての在宅勤務やテレワークも増加傾向にあります。

こうした状況を踏まえて、委員の皆様のご意見に共通していたのは、デジタル化が進む今、SDGsの理念である「誰ひとりも取り残さない」ように、最も身近な地域社会で、すべての人の「well being」を実現する生涯学習・社会教育の在り方を考えていきたいという想いです。
そこで、生涯学習・社会教育における適切なデジタル化の在り方やオンライン等を活用した学びの充実とともに、デジタル活用共生社会に向けたデジタルディバイドの解消の具体策についての検討が期待されています。
対面やリアルな体験とICT活用のバランスの検討が必要ということも共有されました。

また、学習の場は、いわゆる公民館や生涯学習センター、図書館、博物館などの学習施設のみならず、地元の大学、専門学校、企業との連携も有用です。
さらに、多世代の多様な人々による対話と相互学習の意義も共有されました。

私は、幅広い専門分野の委員の皆様による説得力のあるご発言に触発され、今後の審議が有意義なものとなり、国や自治体による具体的な施策に結びつけることができますように、生涯学習分科会長として、誠心誠意、その責務を果たしていきたいと決意しています。

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