パラリンピックはテレビとラジオの観戦で
株式会社ニューメディアの出版局長で、月刊ニューメディア編集部ゼネラルエディターの吉井勇 さんのメルマガで、24日に開会式を迎えるパラリンピックのテレビ放送に関する貴重な情報を教えていただきましたので、皆様と共有したいと思います。
まず、NHKは、総合、Eテレ、BS1、BS4K、BS8K、ラジオ第1の6つの放送波を使ってパラリンピックについて番組を組むという、かつてないパラリンピック放送の計画とのことです。
総合テレビは、朝8時過ぎから夜11時ごろまで、ニュースなどを挟みながら放送します。
朝は連続テレビ小説に続いて、当日の見どころを伝える番組『あさナビ』を放送し、続いて競技中継を放送して、競技終了後には「デイリーハイライト」を予定しているとのことです。
Eテレでは、主に夜の時間帯に競技の中継を放送します。
BS1は朝9時ごろから夜12時ごろまで、生中継と録画で様々な競技を放送し、地上波で伝えきれない自転車、柔道、トライアスロン、シッティングバレーボール、バドミントンなどの生中継を予定しています。
BS4K、BS8Kは、実用放送が始まって初めての大会です。
今回は4Kと8Kで同じ競技を中継予定で、開閉会式や陸上、競泳、車いすラグビー、バドミントンの4競技とのことです。
ラジオ第一は、開閉会式のほか、車いすラグビーや競泳、陸上など6つの競技を中継します。
このほか、NHKネットラジオ「らじる★らじる」や、ネットラジオ「radiko」でもリアルタイムで聞けます。
NHKの取り組みで注目したいのが、東京オリンピックの放送で始めている「人にやさしい」ユニバーサルサービスとして、「ロボット実況・字幕」および「手話CG実況」です。
これはNHKの特設サイト上でライブストリーミング配信された競技映像を対象にして行われていたものです。
また、注目されるのは、特にパラリンピック生放送の番組では、情報を分かりやすく伝えるために2つの工夫があるとのことです。
スタジオではしゃべりの達人が巧みな話術で「聞いただけでもわかる」プレゼンに挑戦します。
映像や凝ったイラスト、字幕を駆使して「見ただけでも分かる」も追求すると張り切っているとのことです。
また、これまで生放送では放送内容と字幕表示との間に時間差が生じるのが課題でした。そこで放送の送出を30秒遅らせ、その間に字幕を作成し、放送内容にぴったり合わせた字幕表示を実現する予定です。
こうすれば、聴覚に障がいのある人にもない人にも同じタイミングでストレスなく情報を届けるということになります。
さらに、BS放送のWOWOWが制作し、放送する『WHO I AM』があります。
「これが自分だ!という輝き」を伝えるIPC(国際パラリンピック委員会)とWOWOWの共同プロジェクトで、東京パラリンピック大会が開催されるまで、世界最高峰のパラアスリートたちに迫るスポーツドキュメンタリーシリーズとして放送されてきました。
そして東京大会の開催に合わせて、8月20日から9月18日まで放送が予定されています。
東京都では、このところ、毎日五千人を超す感染者数が報道されています。
そこで、当然のことながら無観客となったパラリンピックですが、障がいのある選手の皆様のこれまでの弛まないご努力を応援するメディアとして、改めて、テレビとラジオが注目されます。
誰にでも優しい、ユニバーサルサービスの技術が活かされる放送を期待して、テレビで応援したいと思います。