コロナ禍で若者の心の問題に注目。メール相談・電話相談などが行われています。
8月29日の東京新聞に、日本精神保健福祉士協会による「子どもと家族の相談窓口」というメール相談が紹介されています。
協会理事の一人で、私の同僚でもある 杏林大学保健学部教授の加藤雅江さんによる
「想定した以上に中高生や大学生本人からの相談が多い。誰にも言えないと、夜中に長文で訴えてくる声もある。」とのコメントが紹介されています。
コロナ禍で若者の心も不安定に 中高生や大学生から「つらい」とメール相談
https://www.tokyo-np.co.jp/article/127474
加藤さんは、三鷹市内で「だんだん・ばぁ」というこども食堂を主宰している方でもあります。
このメール相談は昨年5月に同協会が始めたもので、メンタルヘルスの課題を抱える人への生活支援などに取り組む精神保健福祉士が相談の対応をしています。
メールを24時間受け付け返信するものて、加藤さんをはじめ精神保健福祉士の相談員が、悩みに共感し、問題の整理の手助けや医療機関の紹介などにつなげています。
これまでに150件近くの相談が寄せられ、半数ほどが10代、20代の若者だったそうです。
加藤さんは私に、
「在宅ワークの方も増え、近隣トラブルについても耳にします。子どもの声がうるさいと警察に通報されたり、公園で遊ぶことをとがめられたりする事例もあります。親が、子育てが、追い詰められれば子どもたちは逃げ場がなくなります。できることを見つけ動いていこうと思います。」
と話してくれました。
今年の小中高生の自殺が、過去最多だった前年を上回るペースになっていることが伝えられています。
特に、新学期を迎えた子どもたちの心の状況を丁寧に見つめることが大切です。
コロナ禍の今年は、8月から新学期が始まった小中学校もありますし、感染予防対策で始業式を遅らせて9月初旬から始まる地域もあります。
オンライン授業で代替する学校もあります。
最近では子どもたちの感染者も増えてきていることから、今まで以上に、大きな声を出して遊んだり、クラブ活動をすることが抑制されていくことが想定されます。
そうした環境の中で、子どもや子育て中の世代が、決して閉塞感を持たずにいられる環境づくりが課題です。
加藤さんたちが受け止めている声は氷山の一角と言えるでしょう。
子どもたち、大学生の声を傾聴して、家庭、学校、各方面での対応が必要であると思います。
是非この活動と記事にご注目ください。