エントリー

総務省行政評価局が『行政評価等プログラム』に基づいて来年3月迄3件の調査を実施すると発表しました。

総務省行政評価局が『行政評価等プログラム』に基づいて来年3月迄3件の調査を実施すると発表しました。

私がアドバイザーを務めている総務省行政評価局は、この度政策評価審議会で決定された『行政評価等プログラム』に基づいて来年3月迄3件の調査を実施することを発表しました。
その3件は、

●災害時の道路啓開に関する実態調査
●一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する実態調査
●外国人の日本語教育に関する実態調査

で、いずれも重要な課題です。

私は特に、現在のコロナ禍にあって、非対面が求められる状況下、一人暮らしの高齢者の実態とそれに基づいた適切な対応が必要であると思います。

総務省の発表によれば、「ポストコロナを見据えつつ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の影響下においても、一人暮らしの高齢者に対する見守り活動 の円滑かつ効果的な実施を促進していく観点から、感染症拡大の影響下における一人暮ら しの高齢者に対する見守り活動の実施状況及びICTの活用など新たな見守り活動への取組状況を調査」するとあります。

具体的な調査項目は以下の通りです。

1 感染症拡大の影響下における一人暮らしの高齢者に対する見守り活動の実施状況
○ 感染症拡大による一人暮らしの高齢者に対する見守り活動への影響・支障の把握

2 ICTの活用など新たな見守り活動への取組状況
○ 感染症拡大による影響・支障への対応状況(取組状況)の把握、要因分析
○ 現場のニーズ等の把握

となっています。

私は、三鷹市の「地域ケアネットワーク新川中原(ケアネットしんなか)」の推進委員として、特に高齢者の見守りや孤立化支援、子育て世代支援の活動に参加していますが、昨年の春以来のコロナ禍において、三鷹市役所の感染予防対策の方針により、サロンの開催などの対面での見守り活動が制限されてきました。
このように、現場では思うように高齢者や子育て世代の支援活動できない状況があり、総務省の問題意識と一致する実感を持っています。
関連して、民生・児童委員の活動についても、非対面を原則として戸別訪問による対面の支援はしないようにとの方針が示されているとのことです。
そうした中で、全国的には「孤独死」が発生する事例もあることが問題になっています。

そこで、総務省によれば、一部の市区町村では、事業者が一人暮らしの高齢者宅に設置した多機能センサーを通して常時見守るサービスを行なう例があるとのことです。この場合は、異変を察知した際には電話や駆けつけによる安否確認が行われています。
私が三鷹市長在任中には、市内の戸別訪問を行なっている銀行や信用金庫等の金融機関、複数の生活協同組合、複数の宅配事業者、団地を管理する東京都住宅供給公社やUR都市再生機構等の約40の企業や団体と協定を交わして、高齢者を含む市民の孤独死や急病の発見を行っていただく「見守りネットワーク事業」を開始しました。
協定を交わした企業・団体には、例えば一人暮らしの高齢者と連絡が取れない、新聞や郵便物がたまっているなどの地域の方の異変に気づいた際に、市役所の「安心見守り電話」へ連絡していただくようにお願いして、見守りと安否確認にご協力をいただいてきました。
そして、ご連絡をいただいた場合には警察・消防と連携して、場合によってはドアを破って安否確認を行い、急病人を救出したり、数は少ないですがご遺体を確認したことがあります。

こうした経験から、協定を交わした企業・団体には、コロナ禍にあって、非対面が求められているからこそ、訪問先やその近隣のお住まいの異変を感知した場合には引き続きの見守りの役割を期待したいと思います。
今年度実施される総務省行政評価局調査により、一人暮らし高齢者の実態と見守りの実態が適切に把握され、どんな社会的状況にあっても、高齢者はじめ一人暮らしの方が、安心して安全に住める地域社会を確保するための取り組みが強化されることを願います。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000769012.pdf

ユーティリティ

記事検索Entry Search

Search
キーワード

過去ログArchives

RSS Feed