文部科学省の義本博司事務次官と対話しました。
先日、文部科学省を訪問して、9月に事務次官に着任された義本博司さんと対話しました。
義本次官は、最近は初等中等教育局担当審議官、高等教育局長、総合教育政策局長を歴任され幅広い教育行政を経験されています。
義本次官は、管理職に就かれる前は福岡県義務教育課長を務められたり、在フランス日本国大使館の一等書記官を務められるなど、自治体での経験、外国での経験も重ねられています。
こうした国内外での幅広いご経験が、文部科学行政の幅の広がりにつながることが期待されます。
私は三鷹市長在任中の平成27年2月に文部科学省中央教育審議会の第8期の臨時委員を拝命し、生涯学習分科会の副分科会長を務めました。
その後、平成29年2月に第9期正委員を拝命し、引き続き生涯学習分科会副分科会長とともに、初等中等分科会にも所属して、学校における働き方改革特別委員会の委員を務めました。
さらに、高等教育局所管の大学分科会法科大学院等特別委員会の委員を務めてきました。
平成31年2月には第10期正委員に任命され、初等中等教育分科会及び新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会の委員を務めて「令和の日本型学校教育」についての答申の取りまとめに参画しました。
こうした経験を重ねる過程の折々に、義本次官のその時の役職のご担当から、会議等でお目にかかる機会が途絶えることはありませんでした。
そして、今年の3月に第11期委員を拝命して、生涯学習分科会長に選任されたときの所管の総合教育政策局長が義本次官でした。
そこで、初等中等教育、高等教育などの学校教育の重要性のみならず、生涯学習・社会教育の重要性についての想いを共有してきました。
義本さんが次官に就任された時期は、長引くコロナ禍に少し先が見えてきて緊急事態宣言も解除される時期となりました。
けれども、義本次官は、
コロナ禍で学校でも、家庭でも、いろいろと制約されている日々を送ってきた子どもたち、保護者を含む大人の皆様のご苦労に、まずは優しい眼差しを向け、そのことが不登校、自殺などに結びつくことがないようにしたい。
学校や社会のデジタル化の光が生かされつつ、その影が悪い影響をもたらさないように、誰一人も取り残さない「令和の日本型学校教育」の具体化を学校や地域の現場の皆さんと一緒に検討していきたい。
と語ります。
私は、義本次官との対話を踏まえて、中央教育審議会委員を務めている私自身の責任の重さを確認しました。
義本次官を中心に文部科学省の皆様の、現在直面している課題解決を踏まえつつ、未来志向のご活躍を願うとともに、その基盤には中央教育審議会を含む幅広い国民の声、とりわけ子どもたちや障がい者、高齢者の声が反映されることが必要であると思います。
公務がご多用の中、短時間とはいえ、私との対話の時間をとっていただいた義本次官の包容力に感謝し、今後のご活躍を信じ、心から期待いたします。