ケアネットしんなか主催のバスツアーにスタッフとして参加しました。
- 2022/03/31
3月30日、コロナ禍で3年ぶりとなるケアネットしんなか主催の三鷹市福祉バス制度を利用したバスツアーにスタッフとして参加しました。
目的地は都立小金井公園内の江戸東京たてもの園です。
沿道の桜も満開で激励してくれます。
参加者はスタッフを含めて約40人です。
感染予防対策についての都の方針に従い、スタッフによるガイドは中止して、各自がパンフレットを参照しながら、会話を最小限にして見学することにしました。
また、シートを敷いて食事をすることが禁止されているために、昼食は持参したお弁当を園内のベンチに距離をおいて座って摂ることにしました。
私は三鷹市長在任中は、江戸たてもの園で、毎年秋に東京都主催、都内の茶道連盟が協力して実施している「東京大茶会」を訪問する機会があったことから、多くの建物に懐かしさがあります。
その中で、今回は最近舞台で「千と千尋の神隠し」を見たこともあり、銭湯の「子宝湯」が特に印象に残りました。
私が10歳の時に、両親が三鷹市中原の「新清湯」という銭湯を中心とした商店街で小売酒販店を開業しました。
そしてもう随分前に銭湯は閉店し、両親も生前はお店を別の場所に移転しました。
今は銭湯を中心とした商店街は無くなっています。
そんなことから、足立区から移築されたという昭和の時代の子宝湯の壁の富士山の絵や料金表、脱衣所の様子などに記憶の彼方になってしまった銭湯文化が蘇ります。
また、三鷹市野崎から移築された江戸時代後期に建てられた吉野家の農家を訪ねました。
豪壮な茅葺き屋根で部屋数も多く、上層の農家の佇まいが伝わるとともに、屋内にはかまどや囲炉裏をはじめとして昭和30年代頃の農家の生活が再現されており、短期間で生活の電化や近代化が進んできたことが伝わります。
5月29日まで開催の特別展は「縄文2021 〜縄文のくらしとたてもの〜」で、関連事業として園内には石斧で木を切って復元した縄文時代の住居が展示されています。
都心では超高層ビルが林立する東京都内に、江戸時代から昭和に至る木造の家屋の展示に、自然と暮らしの共存の大切さを感じました。
帰りに参加者全員や一部のスタッフで記念写真を撮りました。
感染対策に努めたので、会話は最小限になったとはいえ、参加者、スタッフともに、本当に久しぶりに外出した日が、桜の満開の穏やかな気候の日もなって幸いでした。
参加者との対話の中には、
「地域のつながりが再確認できてよかった」
「家族が亡くなって元気をなくしていたが、思い切ってこうした行事に初めて参加してよかった」
「久しぶりに外出して、自然の様子、四季の感覚を呼び覚ますことができた」
などの声を聞くことができました。
3年ぶりのバスツアーは、ちょうど満開の桜によって、春到来の季節感を存分に感じ取れる機会となりました。
参加者やスタッフが、少しでも今後に向けて前向きになれる機会になったのであれば、スタッフの一人として幸いです。