『鈴木敏夫とジブリ展』を鑑賞しました。
幸いにもスタジオジブリから招待状が届き、天王洲アイルの寺田倉庫で開催の『鈴木敏夫とジブリ展』に出向き、じっくりと鑑賞しました。
鈴木敏夫さんは宮崎駿監督、高畑勲監督らと共に多くのアニメーション映画を生み出してきた方で、現在は(株)スタジオジブリの代表取締役プロデューサーとして、アニメーション映画だけでなく、11月にオープンする予定の愛知県の「ジブリパーク」の整備についても積極的に関わっている方です。
その鈴木敏夫プロデューサーが育まれた幼少期の四畳半の再現から、総数で8800冊と言われる影響を与えた本や雑誌の数と内容の幅広さ、存在感に圧倒されました。
また、アニメーション雑誌の草分けである『アニメージュ』の編集長時代のコミュニケーターとしての鈴木さんの魅力が伝わります。
「鈴木さんに影響を与えた人」の展示では、すでに逝去された徳間書店代表取締役社長の徳間康快さんと、三鷹の森ジブリ美術館を運営する公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団の初代理事長を務められた氏家齊一郎さん(日本テレビ代表取締役社長)が紹介されています。
スタジオジブリ及び財団の設立には、宮﨑駿監督、高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーはじめスタジオジブリがもたらして来たアニメーション文化の可能性を理解し、それをさらに持続可能なものとするための徳間さんや氏家さんに代表される支援者がいたのです。
そこで、展示には、何もかもが決して順風満帆だったわけではない波瀾万丈がわかりますが、鈴木さんがアニメーション雑誌の『アニメージュ』編集長時代の日頃からの社員のやる気をもたらす編集方針なども紹介されていて、大変に興味深く展示に見入ってしまいました。
展示の各所には個性豊かな鈴木さんの文字の力も見事です。
宮﨑駿監督が今製作している最新作の『君たちはどう生きるか』の文字には未来を感じます。
こうして、『鈴木敏夫とジブリ展』から、大いに元気をもらいました。
本展は9月7日迄開催されていますが、予約チケットは完売とのことで、今日の当日券も午前中には売り切れでした。
夏休み中のせいか来館者はほとんど10代から20代の若い人でしたが、時折私の世代もいて、多世代に愛される鈴木プロデューサーとジブリ作品であることを痛感しながら、会場を名残惜しく後にしました。