鷹南学園三鷹市立東台小学校で「読み聞かせ」のボランティアをしました。
9月7日、鷹南学園三鷹市立東台小学校で、始業前の「読み聞かせ」のボランティアをしました。
対象は3年生のクラスです。
私はこの小学校に2人の孫が通学していることもあり、何か学校の活動に協力したいと考えて、今年度初めてスクールサポーターの登録をしました。
そして6月に「読み聞かせ交流会」に参加して、読み聞かせボランティアの先輩から、今年初めてスクールサポーターになった皆様と一緒に、読み聞かせをする際の心構えや選書の仕方を学び、実際の読み聞かせを聴かせていただく機会がありました。
私は学生時代に地域文庫のボランティアをしていましたし、こどもたちの幼稚園や小学校時代に教室での読み聞かせのボランティア経験があります。
また、市長時代には、「三鷹市星と森と絵本の家」の毎年7月7日の開館記念日には、必ずその年の企画展に関連した絵本の読み聞かせをさせていただいてきました。
この小学校で読み聞かせをするのは初めてでしたが、玄関を入ると、すぐにこどもたちを出迎える小林陽子校長にお目にかかることができました。
「保護者や地域の皆さんにいろいろな分野で支えていただいて、本当に心強いです」と言っていただき、勇気が出ました。
学校の受付で検温・消毒をして、名前、目的と入校時間を記入し、3年生のクラスに向かいました。
担任の先生が出迎えてくださり、教室に入ると、教室の前に椅子を移して待っていてくれた児童の皆さんと「おはようございます」のあいさつをしました。
そして児童の皆さんの「よろしくお願いします」との声を聞いて、私も「おはようございます。清原です。こちらこそよろしくお願いします」とあいさつをしました。
与えられている時間は15分です。
最初に、くすのきしげのり作・福田岩緒絵の『ともだちやもんな、ぼくら』を読みました。
この絵本は、夏休みに三人の男の子がカミナリじいさんの家の木と知らずにカブトムシを取って、カミナリじいさんに怒られた場面から始まります。
怒られてまず逃げた一人が転んで逃げられなくなり、後の二人は逃げたのですが、二人で考えた結果、逃げ遅れた友達のもとへ戻って謝ったところ、カミナリじいさんに三人の「友情 」をほめられ、三人も自分達の友情に気づくた話です。
32ページほどのお話ですが、しっかりと絵本を見つめて、話を聴いてくれる児童の集中力に感動しました。
こどもたちに尋ねてみました。
「『1年生になったらともだち100人できるかな』という歌のことばがあるけれど、皆さんはどうですか?」
「今、3年生は98人いるので、同じ学年だけだと100人はいないよ」
「でも、ともだちはたくさんいるよ」
「ともだちは大事だよね」といろいろな声が聞こえてきました。
ニ冊目の絵本は、最初の絵本と同じ作家のくすのきしげのり作で、たるいしまこ絵の『メガネをかけたら』です。
この絵本は、メガネをかけるとみんなに笑われるのでメガネをかけたくないといやがっていた主人公が、担任の先生、校長先生やその他の先生たちもメガネをかけて、メガネをかけるとみんなの思っていることや考えていることなど色々見えるようになると話してくれることによって、主人公がメガネをかける必要性について納得する話です。
この日の3年生のクラスの何人かはすでにメガネをかけていましたし、メガネをかけることの必要性や決してメガネをかけていることは笑ったりすることではないことについて、大きく頷きながら傾聴する児童には笑顔が溢れています。
事前準備の段階では、同じく、くすのきしげのり作・ゆーちみえこ絵の『ひとりでえほんかいました』を読む予定でしたが、傾聴するこどもたちの様子を見ながら、本を読むペースを変えたりしたために、ニ冊で予定の終了時間となりました。
この日、こどもたち全員の視線が痛いほどに絵本に向けられて、その集中力に感動しました。
絵本のチカラ、お話のチカラ、そして、こどもたちの聴くチカラ、受け止める心のチカラ。
私も絵本の読み聞かせボランティアの実践から、自らの生きるチカラを感じました。