文部科学省中央教育審議会総会に参加しました。
10月28日、文部科学省中央教育審議会総会がハイブリッド方式で開催され、私は文部科学省の会議室で出席しました。
永岡桂子文部科学大臣、簗和生副大臣、伊藤孝子大臣政務官は、就任後初めて開催された総会に出席され、それぞれ長引くコロナ禍はじめ変動の激しい社会において、教育の在り方はますます重要になってきており、審議会の審議の意義は大きいと異口同音に挨拶されました。
議題1.「令和の日本型学校教育」を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について、私は、素案の「おわりに」において、次の記載の意義について発言しました。
すなわち、「今回の答申は、教師が創造的で魅力ある仕事であることが再認識され、志望者が増加し、教師自身も志気を高め、誇りを持って働くことができるという将来の実現に向けた提言である。環境の変化を前向きに受け止め、教職生涯を通じて学び続け、子供一人一人の学びを最大限に引き出す役割を果たし、子供の主体的な学びを支援する伴走者としての能力も備えている教師が、一人でも多く教壇に立つことを期待する。」との記述です。
そして、このことを実現するための「各論」の中でも、特に、「1. 『令和の日本型学校教育』を担う教師に求められる資質能力」のうちの、「③. 特別支援教育の充実に資する学校現場体験の充実及び「介護等の体験」の活用」や、「2. 多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成」における「多様な専門性を有する質の高い教職員集団を形成するためには、養成・採用・
研修を通じて、教師一人一人の『強みや専門性』を高めることが必要である。この『強みや専門性』とは、データ活用、STEAM 教育、障害児発達支援、日本語指導、心理、福祉、社会教育、語学力やグローバル感覚なども含まれる。」としている点が、推進される必要があることを発言しました。
中央教育審議会の渡邊光一郎会長は、教育振興基本計画特別部会の部会長であることから、「議題2.次期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方について(案)について」は、今後の5年間はデジタル化をはじめとして大きな社会の変革が想定されることから、これまでの計画の延長にある計画というより、「新・教育振興基本計画」として策定して行きたいと決意を込めて説明されました。私も特別部会の一員として賛同する気持ちです。
そして、私は生涯学習分科会長として「議題4 生涯学習分科会における議論の整理について」報告しました。
今季は生涯学習分科会には諮問がありませんでしたが、生涯学習・社会教育の課題と解決の方向性についてしんぎする過程で、副題を「全ての人のウェルビーイングを実現する、共に学び支えあう生涯学習・社会教育に向けて」としたように、生涯学習・社会教育の学びを通して、個人のウェルビーイングを、地域や社会全体のウェルビーイングへと深化する在り方、地域コミュニティの基盤とする在り方が審議されました。
学校教育のみならず、生涯学習・社会教育施設をデジタルデバイドの解消に向けて整備すること、デジタル・シティズンシップを身につけることの必要性、社会教育士の称号を持つ人たちが学校教育と生涯学習・社会教育をつなぐ活動をしていることなどを踏まえて、制度としての在り方ので検討も提起しました。
会議では、文科省調査で令和3年度において、不登校の児童生徒数が従来に比してきゅうぞうしているとの最新のデータが共有されて、中央教育審議会における重要な検討課題であることも共有されました。