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全国市長会社会文教委員会に出席し、その後正副委員長と小倉大臣との面談に立ち会いました

全国市長会社会文教委員会に出席し、その後正副委員長と小倉大臣との面談に立ち会いました

7月12日(水)午前中、全国市長会社会文教委員会にこども家庭庁小宮義之官房長と参与として出席しました。
委員長は埼玉県本庄市の吉田信解市長、副委員長は大阪府大東市の東坂浩一市長と岐阜県飛騨市の都竹淳也市長、担当副会長は香川県高松市の大西秀人市長で、約50名の市長で構成されています。
小宮官房長は、「こども家庭庁の取り組みとこども政策の概要について」、まずは、こども家庭庁、こども基本法と「こども大綱」について概要を説明しました。
特に、今年の4月1日に施行された『こども基本法』の規定に基づき、基礎自治体・都市自治体に責務が生じる点について詳しく説明しました。
たとえば、【第5条】地方公共団体の責務として、「地方公共団体は、基本理念にのっとり、こども施策に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その区域内におけるこどもの状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」と規定されています。
【第10条】には、「都道府県こども計画、市町村こども計画の策定」が努力義務として規定されています。
【第11条】には「こども等の意見の反映」について、地方公共団体は、こども施策の策定・実施・評価するに当たり、こどもや子育て当事者等の意見を聴取して反映させるために必要な措置(例:こどもや若者を対象としたパブリックコメント、審議会・懇談会等の委員等へのこどもや若者の参画促進、SNSを活用した意見聴取等)を講ずるものとすると規定されています。
「地方公共団体」とは、地方自治法に基づく普通地方公共団体及び特別地方公共団体を指し、議会や執行機関のほか、法律の定めるところにより置かれる委員会(例:教育委員会)や、法律又は条例の定めるところにより置かれる附属機関が含まれると解されています。
そして、具体的な措置、意見聴取の頻度等は、個々の施策の目的等に応じて様々であり、地方公共団体の長等は、当該施策の目的等を踏まえ、こどもの年齢や発達の段階、実現可能性等を考慮しつつ、こどもの最善の利益を実現する観点から、施策への反映について判断、聴取した意見が施策に反映されたかどうかについて、こどもにフィードバックすることや広く社会に発信していくことが望ましいとされています。
【第13条、第14条】には「関係機関・団体等の有機的な連携の確保」が努力義務として規定されていて、地方公共団体は、こども施策の適正かつ円滑な実施のため、こどもに関する支援を行う民間団体相互の有機的な連携の確保に努め、また、連携の確保に資するための情報通信技術の活用などを講ずるよう努めるものとする、とされています。
さらに、『幼児期までのこどもの育ちに係る基本的な指針(仮称)』など、「こども家庭庁の主な政策の今後のスケジュール」と「こども未来戦略方針(令和5年6月13日閣議決定)」について説明しました。

その後、片山象三西脇市長、岡崎誠也高知市長、前葉泰幸津市長、渡部尚東村山市長、須藤茂筑西市長、川野幸男津久見市長、吉田委員長と、多くの市長から質問やコメントがありました。
たとえば、学校統廃合についてこどもたちの意見をどのように聴くべきか、国保におけるこどもの医療費無償化に係るペナルティの解消は評価できるが、児童手当に係る自治体負担やこどもに係る財源の社会保険からの支援金の在り方、医療費の無償化に係る厚労省とこども家庭庁の関係や財政負担の国と自治体の在り方、保育士定数の改定やだれでも通園制度に係る自治体の実情の違い、幼稚園への影響、小規模自治体と大規模自治体における実態把握へのきめ細かい対応の必要性、離婚後の親権の在り方についてのこども家庭庁の対応の在り方など、基礎自治体・都市自治体の視点からのこども政策をめぐる多様な課題提起がありました。
小宮官房長は、提起された一つひとつの質問や課題について、丁寧に応答し、こども家庭庁として真摯に受け止め、解決に向けて務める想いを話しました。
最後に、ありがたいことに吉田委員長から、私にも一言とお声がけをいただきました。
私はこの日提起されたご質問も課題提起も、それぞれの自治体の実情を踏まえたまさに実態に即した実感にもとづくもので、市長経験者の一人として重く受け止めたこと、そして、子ども家庭庁は小宮官房長が話したように、自治体との連携のみならず、他省庁と「こどもまんなか」の立場で連携して課題解決に臨むこととしている姿勢を改めてお伝えしました。

夕刻、社会文教委員会の正副委員長は、こども家庭庁を訪問され、小倉將信大臣と面談して、その日の午前中にまとめられた『全国市長会「重点提言」ーこども家庭庁関係ー』を手交されました。私も立ち合わせていただきました。
特に、全国市長会としては、こども政策についてはこれから秋以降の「こども大綱」の策定に基づく、多様な新しい取組みもあることから、「自治体の声を反映するとともに、各地域の実情に応じた柔軟な対応ができるように取り組むこと」を要請されました。
懇談の中で、小倉大臣は、「これまでもこども政策に係る国と地方の協議の場や、審議会・研究会での首長の参画、実務者会議の開催など、こども政策の最前線と認識している自治体の皆様と連携協働してきたことをさらに継続・深化させます」と話されました。
大臣と市長の皆様との率直で和やかな対話の時に同席させていただいて光栄です。

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