総務省統計委員会で【公的統計の整備に関する基本的な計画の変更について】答申されました
総務省「第190回統計委員会・第39回企画部会」に、委員として総務省会議室で出席しました。
「公的統計の整備に関する基本的な計画の変更について」寄せられたパブリックコメント等及び答申案について審議した後、椿広計委員長から長谷川淳二総務大臣政務官に答申が手交されました。
本答申では、総務大臣から諮問のあった「公的統計の整備に関する基本的な計画の変更に ついて」に盛り込まれている内容は、おおむね適当であるとしています。
その上で、ただし、統計調査のデジタル化の推進や実査の現場の支援の観点から、盛り込むことが適当であるとして、統計調査のデジタル化の推進や実査の現場の支援の観点から、次の2項目を含めることを提案しています。
(1)オンライン調査の更なる推進
デジタル化の推進の重要な柱であるオンライン調査の活用の推進を強力に進めるため には、適切な水準の努力目標の数値を示すとともに、オンライン回答が困難な者への支 援を充実し、また、実施状況のフォローアップにおいては、個別の事情を踏まえた丁寧 な評価を行い、推進を後押しすることが効果的である。
このため、変更後の公的統計の整備に関する基本的な計画には、 今後の5年間で、
○基幹統計調査のオンライン回答率を、企業系調査では8割以上、世帯系調査では5割以上を目指して、システムの改善等に取り組む
○オンライン回答が困難な調査対象者への対応として統計調査員等によるオンライン回 答の支援、オンラインシステムの回答しやすさの向上、コールセンターによるオンラ
インシステムの操作等に関する質問受け付け等の取組を強化する
○統計委員会は、基本計画に盛り込まれた事項について、それらの実施状況等の確認に 加え、個々の統計調査における調査環境等の実情や今後の見通しなども考慮し、関連 指標等も効果的に活用してモニタリングを行うなど、評価の充実を図り、改善を後押
しするようフォローアップを行う、旨を盛り込む必要がある。
(2)統計調査に係る郵便局との連携
今後、公的統計の品質を確保していく上では、統計調査の最前線において実査を担って いる地方公共団体及び統計調査員を支援することがますます重要となっており、特に市町村からは、統計調査員の活動に係る郵便局との連携について、多くのニーズが寄せられている。
このため、変更後の公的統計の整備に関する基本的な計画には、
○統計調査を担う地方公共団体や統計調査員の支援の観点から、統計調査に係る郵便局との連携について、総務省において検討する 旨を盛り込む必要がある。
公的統計は、国や自治体の政策形成及び民間企業の事業計画等に欠かせないものです。
その公共的意義が、確保され、国民のために有意義に利活用されることが必要であり、今後、この答申をもとに、統計に係る基本計画が有意義に策定されることを期待します。