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山梨県韮崎市の内藤文夫市長による「こどもまんなか応援サポーター宣言」に立ち会いました

山梨県韮崎市の内藤文夫市長による「こどもまんなか応援サポーター宣言」に立ち会いました

9月21日、山梨県韮崎市役所を訪問し、内藤文夫市長による「こどもまんなか応援サポーター宣言」に、こども家庭庁参与として立ち会いました。
内藤市長の宣言の前に、韮崎市役所職員、こども子育て関係の取組みを協働しているNPO法人等関係機関の皆様を対象にした「こどもまんなかまちづくりセミナー」が開催されました。
冒頭、内藤市長は、国ではこども家庭庁が設立され、韮崎市にも「こども子育て課」を設置して「こどもまんなか」のまちづくりについていよいよ推進しようとする現在、改めて学び、考える機会としたいと挨拶されました。
市議会議員選挙を控えてご多用の中ご臨席いただいた田原一孝議長も開会のあいさつをしてくださり、韮崎市が進めてきた「子と親をまるごと育むまちづくり」については、少子化が進む中にあって、議会でも重要と受け止めており、しっかりと着実に進めて行く必要があるとの認識を示されました。

私はセミナーにおいて、「子と親をまるごと育むまちづくり~【こども基本法】の理念を、【こども家庭庁】と自治体との連携、多様な協働で実現する~」と題する講演を行いました。
お話しした項目は以下の通りです。
1.こども・若者をめぐる現状から考える
2.【こども家庭庁】設立に向けた検討経過
3. 【こども家庭庁】の基本姿勢と組織について
4.【こども基本法】と自治体の責務について
5.【こども家庭庁】が進める当面の課題と【こども大綱】について
6.【こども未来戦略】について
7.【こどもまんなか応援サポーター宣言】の意義
まず、こども家庭庁の基本姿勢について、(1)こどもや子育て中の方々の視点に立った政策立案、(2)地方自治体との連携強化、(3)様々な民間団体とのネットワークの強化、であることを説明しました。
また、こども家庭庁が、国会における超党派の議員立法で策定された「こども基本法」の施行と同時に、今年の4月に設立された意義について説明しました。
たとえば、こども基本法の第3条に示されている「こども基本法の理念の1つに、「② 全てのこどもについて、適切に養育されること・生活を保障されること・愛され保護されること等の福祉に係る権利が等しく保障されるとともに、教育基本法の精神にのっとり教育を受ける機会が等しく与えられること」といういように、「愛され」という「愛」という言葉が入っているという特徴についても紹介しました。
そして、「⑤こどもの養育は家庭を基本として行われ、父母その他の保護者が第一義的責任を有するとの認識の下、十分な養育の支援・家庭での養育が困難なこどもの養育環境の確保」に示されていることもお話ししました。
すると、講演後に、こども子育て支援をしているNPO法人の方々は、「法律にも【愛】という言葉があること、家族以外の自分たちの役割が有意義であることを再確認できました」と感想を述べてくださいました。

そして、9月にこども家庭庁こども家庭審議会から中間とりまとめ(案)が公表された「こども大綱」についても紹介しました。
特に、こども大綱の目標としてまとめられている「全てのこども・若者が、日本国憲法、こども基本法及びこどもの権利条約*の精神にのっとり、生涯にわたる人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境等にかかわらず、ひとしくその権利の擁護が図られ、身体的・精神的・社会的(バイオサイコソーシャル)に将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイング)で生活を送ることができる社会」について紹介しました。
この目標を達成するためには、もちろん国及び自治体の政策も必要ですが、地域社会における家庭、こども子育て関係機関、企業、教育機関等の「協働」と「協創」が不可欠であることもお話ししました。
講演のあとで数人の方からのご質問にもお答えして、やりとりができたことは幸いでした。

そして、内藤文夫市長による「こどもまんなか応援サポーター宣言」が行われました。
韮崎市のイメージキャラクターの「ニーラ」と私が宣言をされる市長に並びました。
韮崎市長の「こどもまんなか応援サポーター宣言」は以下の通りです。
「韮崎市は こどもたちのために何がもっともよいことかを常に考え
こどもたちが健やかで幸せに成長できるような社会を実現するという
「こどもまんなか宣言」の趣旨に賛同しこどもまんなか応援サポーターとして
子と親をまるごと育むまちづくりをより一層進めていくことを宣言します
①子どもの命と生活を守る取組みの強化
全ての子どもが大切にされ、安心して暮らせる環境づくりに向け、虐待やいじめの防止、子どもの居場所の確保等に努め、子どもの権利に関する認識や理解を深める啓発に取り組んでいきます。
②子どもと社会の関わりを深める機会の創出
子どもの育ちや学びを制限することなく、その意見や考えを尊重する中で、発達にあわせた社会への関わりができるよう、まちづくりに関する意見交換会など様々な機会の創出に努めていきます。
③子どもの成長を支える子育てサポートの充実
子ども自身や親を取り巻く境遇に関わらず、子どもが将来への可能性を発揮できるよう、子どもの健やかな成長を支える基盤である子育てサポートの充実を図っていきます」

こどもを産みたいと思う人が、安心してこどもを産める地域社会を育むためには、社会全体がこどもを守り、こどもを産み育てる人を受け止める社会風土が必要です。
住民の代表である市長の宣言は、「こどもまんなかまちづくり」を地域全体で取り組むことを象徴しているのだと思います。
韮崎市は宣言をしてから行動を起こす市ではありません。次回にこれまでの「こどもまんなか」の実践の一端を視察させていただいたことを報告します。

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