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こども政策に関する国と地方の協議の場に出席しました

こども政策に関する国と地方の協議の場に出席しました

10月27日(金)夕刻にこども家庭庁で開催された「こども政策に関する国と地方の協議の場(第2回)」に、こども家庭庁参与として出席しました。
議題は、「こども大綱(中間整理)について」です。

会議の前に、お久しぶりに全国市長会の立谷会長、吉田社会文教委員会長とお目にかかりました。私は三鷹市長在任中、立谷会長とご一緒に副会長を務め、その後会長に選出された立谷会長を支える「子ども子育て施策担当副会長」を務めました。
吉田委員長とは、文部科学省の地方教育行政に関する調査研究協力者会議で構成員をご一緒するなど、ご縁があります。
こうした機会に少しのお時間でも対話ができることが力になります。

当日の、地方自治体及び国側の出席者は次の通りです。
【全国知事会】
村井嘉浩宮城県知事(全国知事会長)
三日月大造滋賀県知事(子ども・子育て政策推進本部長):オンライン参加
【全国市長会】
立谷秀清福島県相馬市長(全国市長会長)
吉田信解埼玉県本庄市長(社会文教委員会委員長)
【全国町村会】
吉田隆行広島県坂町長(全国町村会長):オンライン参加
宮田秀利福島県塙町長(行政委員会委員長):オンライン参加
【国】
加藤鮎子内閣府特命担当大臣
工藤彰三内閣府副大臣
古賀友一郎内閣府大臣政務官
安江伸夫文部科学大臣政務官:オンライン参加
宮﨑政久厚生労働省副大臣:オンライン参加
事務局として、こども家庭庁の官房審議官、成育局・支援局の局長及び審議官が出席し、文部科学省の総合政策局長・大臣官房審議官・大臣官房文部科学戦略官、厚生労働省の政策統括官(総合政策担当)・政策立案総括審議官(統計、総合政策、政策評価担当)がオンラインで参加しました。

議事進行は渡辺由美子こども家庭庁長官が担当して、冒頭にはメディアの取材のある中、まずは加藤大臣があいさつをされました。加藤大臣は、地方三団体の皆様が日頃から、こども・子育て政策の推進に当たり御理解、御協力をいただいていることに感謝されました。そして、こども政策の検討については、国と地方が連携を強化し、車の両輪となって実施していくことが重要であり、ハイレベルの会合である「こども政策に関する国と地方の協議の場」今年度の第2回目の開催の意義を確認されました。
この日の議題である「こども大綱」の策定については、こども基本法に基づき、こども・若者、子育て当事者等の意見を聴く取組を幅広く実施をしていることを紹介され、ぜひ自治体においても、こども・若者、子育て当事者等の意見を聴きながら各種取組を進めていくことをお願いされました。そして、ぜひ、現場で実務を担っている自治体の皆様からいただいた御意見も踏まえながら、年末に向けて策定作業を進めていきたいと語りました。
続いて、9月に知事会長に就任された村井会長があいさつされました。村井会長は、10月初めに開催された「こども未来戦略会議」で、施策の具体化に当たっては地方と丁寧な調整や意見交換を行っていただきたいと発言をしたところ、早速に議論を交わす機会を得たことの意義を語りました。本日の議題である「こども大綱」については、既に国において、こどもや若者、子育ての当事者の声を聴き、年末の閣議決定に向けてラストスパートの段階にあると承知していることから、こども・子育て対策の具体を担う地方としても、こども大綱をより実効性のあるものにしていくことが重要と認識し、こども・子育て政策は国と地方が車の両輪となって取り組むことが必要であることから、しっかりと連携して取り組んでいきたいと語りました。
そして、立谷全国市長会会長は、国において少子化対策、若者支援、あるいは貧困対策をはじめとした諸問題に対して、こども大綱の策定に向けての努力に敬意を表するとともに、加藤大臣、村井知事から指摘された「こども子育て政策は国と地方が車の両輪になって進める」という観点が重要と再確認されました。特に、地方の地域特性を踏まえて、具体的な実施をすることになることから、国と自治体が視点を共有しながら実施していく方向性をこれからも大事にしていただきたいと発言されました。また、こども子育て政策にについては、地方単独事業あるいは自治体独自の取組等も含めて、計画的にサービスの提供ができるように、財源確保を含む支援を求めました。
全国町村会の吉田会長は、こども大綱の中間整理案には、ライフステージに応じた切れ目のない支援等を幅広く示してあり、いずれも重要な視点で、少子化対策への効果が期待されるところで、町村は豊かな自然環境の下で地域住民の支え合いによる子育てを実践し、少子化対策に成果を上げている事例もたくさんある一方で、保育士等の専門人材の不足や財政力の違い等により都市部との地域間格差が生じているといった実態についても提起されました。そこで、こども子育ての支援やサービスは、全国どの地域に暮らしていても同じように享受できることが基本であり、こども大綱には、地域間格差の是正や地域間格差の防止といった視点を取り入れてほしいと発言されました。

その後、自治体の参加者からこども大綱を中心に、こども子育て政策に係る多様な意見が提起され、国側で参加された大臣、各副大臣、各政務官から、自治体の皆様のご意見を踏まえた発言がありました。
私は幸いにも最後に発言の機会を与えられました。私は、地方三団体の皆様から「こども大綱」中間取りまとめについて、現場のこども・子育て施策の実践に裏づけられた根拠をもった貴重な御意見いただいたことに感謝しました。そして、議題の「こども大綱」中間とりまとめに関する資料に加えて、他に配布された資料について紹介しました。特に、第1回の「こども政策に関する国と地方の協議の場」の皆様の御意見を反映して、来年度の予算編成に向けて拡充された「地域少子化対策重点推進交付金」を紹介するとともに、同じく教育委員会と市長部局の連携なくしていじめ・不登校の問題は解決しないという自治体のご意見を反映した各府省庁連携を踏まえつつ自治体の首長部局と教育委員会の連携を支援する「不登校・いじめ緊急対策パッケージ」について紹介し、現場での反映をお願いしました。
また、自治体が要望されている財源確保に関わることでは、資料配布がされている、全ての世代がこどもまんなかの財源を一緒に編み出していく「支援金」について、自治体の声をしっかり聞きながら検討を進めることが期待されていると紹介しました。

議事概要はのちに公表されますが、このように「こども政策に関する国と地方の協議の場(第2回)」では、全国知事会、全国市長会、全国町村会の代表の皆様が、それぞれが実行されているこども政策や少子化政策の具体的な取組みを踏まえて、幅広い視点から率直なご意見を表明されました。
そして、それを傾聴され発言された加藤大臣はじめ副大臣、政務官の皆様が、特に、こども子育て政策に関しては「自治体と国とが車の両輪となって進める」ことの必要性と意義を強く認識していらっしゃることを心強く思います。

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