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文化の日に、三鷹市茶道連盟の秋季お茶会に参加しました

文化の日に、三鷹市茶道連盟の秋季お茶会に参加しました

文化の日に、三鷹市市民文化祭の一環として開催されている三鷹市茶道連盟主管の「秋季茶会」に参加しました。
会場は、かねて三鷹市下連雀の井上家から三鷹市に寄贈された民家と庭園を活かした「井心亭」です。
受付では、茶道連盟の三橋優子会長が笑顔で出迎えてくださいました。
時節柄時間予約制で、私が最初に参加したのは、表千家の長野宗弘先生が席主の南座敷です。
長野先生は、今の国際状況を慮り、平和を祈念して「太平一曲大家知」の掛け軸を選ばれました。
お菓子は季節の旬の栗を活かした和菓子でした。
正客のリードで、席主の長野先生から掛け軸、お花、置物、お釜や茶杓、お茶碗などのゆかりや特徴などのご説明を伺い、席を同じくした皆様とそのお話を分かち合いながら、素晴らしいお茶を味わいつつ、充実したひと時を過ごしました。

次に、広間席に向かいますと、三橋会長から、本席では正客をお願いしますと依頼されました。
私は茶道についてはまったくの不調法ですので辞退しましたが、是非ともという事で、幸い友人と一緒でしたし、三鷹市芸術文化協会の加藤直子事務局長も同席していたので心強く思い、お引き受けして臨みました。
席主は裏千家の大塚宗智先生です。
席主のご挨拶に続いて、正客として、この素晴らしい文化の日の好天のもとでの開催を祝福するご挨拶をしました。
そして、この広間は立礼(りゅうれい)式となっていますが、その設備について三鷹市茶道連盟の皆様のご提案があったことをご紹介しました。
すなわち、私が市長に就任した平成15(2003)年4月29日の直後の5月3日の「春季茶会」に出席した際に、茶道連盟の皆様から、これからは長寿化も進み、若い世代も洋風の生活様式に慣れていること、足に障害のある方にも参加していただきたいことから、ぜひともテーブル式で椅子に座って茶道を行える立礼式を広間では一般化できるように整備してほしいとのご提案を受けたのです。
私はすぐに芸術文化の担当職員と検討し、そうすることがふさわしいと判断して予算化をはかって整備したのです。
この日も、中高生と思われる若い世代から80代の方迄、席をご一緒しましたが、椅子に座って参加できることで、皆様が少しでもお楽にお茶席での時間を過ごされているご様子にほっとしました。
大塚先生は、「無事是貴人」という掛け軸を選ばれました。表千家の長野先生もそうでしたが、やはり「無事」であることの意義を選ばれたことに、茶道の先生方の平和と安全、安定を願うお心が反映されています。
他区から来訪された方が、公立の茶席が整備されたけれども、床の間がなかったので、茶道として掛け軸や花などを生かすことができずに困っているとの紹介がありました。
お菓子は「錦秋」という名の、まさに秋の紅葉を感じさせる和菓子でした。
私にはこれも由緒ある赤いお茶碗に、緑濃い抹茶が美しく輝くようでした。
飾られている扇の文字は、裏千家第15代の前家元である千玄室先生が100歳を迎えられて書かれた「寿年歓」の文字がくっきりと鮮やかです。
「茶道に臨まれていることがご長寿の秘訣かもしれません」と話しますと、大塚先生は、「私も茶道に触れあって長らく続けてきましたが、実は70歳を過ぎて、初めて継続してよかったと思われてきました」と語ります。
私が「真に継続は力なりですね」と申し上げますと、「まさにその通りです」と明快です。

秋季お茶会では、席を同じくした皆様と心も通わせたひと時だったように思います。
今年の文化の日、それは昭和25(1950)年に三鷹市が市制を施行した日でもあるのですが、三鷹市には茶道という日本文化を多くの皆様に親しんでいただける施設を整備できていること、それを生かしていただいている茶道連盟の皆様の真摯な活動があることを、改めて誇りに思いました。

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