大学の教え子の皆さんと交流しました
先日、私がかねて専任教員として勤務していたルーテル学院大学の1997年度の社会福祉学科入学生の同期会に参加する機会がありました。
私は1987年4月から1999年3月まで、三鷹市にあるルーテル学院大学の教員をしていました。
1987年4月にそれまで神学部だった学部を文学部に改組する契機に前職の水戸市にある常磐大学から異動したのです。
学部改組に伴い、1年生全員の必修科目に「コミュニケーションの理論と実際」が加わることとなり、私がその科目を担当していたことや、その他にも家族社会学などの授業が後で役に立ったと私のことを思い出してくれた幹事が声をかけてくれたものです。
その年の社会福祉学科の入学生は80人ほどでしたが、この日の同期会は女性4人、男性2人の合計6人て、そのうちの1人は小学生のお子さん連れでした。
卒業して20年以上となるその日のメンバーは、市役所、児童福祉施設、高齢者・生活困窮者支援事業者、介護老人保健施設等で職員として仕事をしています。
そして、社会福祉士をはじめ介護福祉士、介護支援専門員などの複数の資格を取得して働いています。
ほとんどが子育て真っ最中の40代半ばで、なかなか呼びかけても同期会の参加者が集まらないと幹事は寂しそうでしたが、それでも幹事の役割を果たす人がいるので同期会が昨年に引き続き開催されていることは何よりです。
参加者のお話を聴くと、20年ほど前はちょうど介護保険制度がスタートしたこともあり、社会福祉士に加えてケアマネジャーの資格が重視されていましたが、今は、ケアマネジャーの資格について報酬に関する配慮が相対的に低くなっており、成り手も減っているそうです。
また、福祉の現場ではどの分野でも常に人財不足の状況だからそうです。
組織で責任を持つ管理職に就いている人もいることから、仕事の話はかなり深刻みを帯びていました。
とはいえ、仕事を継続する力の1つに家族の理解だけでなく、同期の仲間との励まし合いがある様子を嬉しく思いました。
集まったメンバーは、実は大学時代は必ずしも同じ指導教員についていたわけではなく、むしろ、卒業してから話す機会を多く持ったという人もいました。
会話の中に、25年以上前、私が授業で話した細かい内容を覚えている人がいたのに驚きましたが、私の授業の多くは1時間目でしたので、ただただ遠距離通学だったので遅刻したし、着いたら眠くて困ったという本音を正直に話す人もいました。
それなりの月日を経て、風貌が変わっていたせいもあり、最初はなかなか1人ひとりを思い出せなかった私ですが、話していくうちに、大学1年生当時の顔や表情を思い出して、教室でのやりとりなども思い出すことができました。
こうして、卒業した時の年齢の倍になっている皆さんが、大学時代を懐かしく思い出し、今を語り合う中にいて、私自身も皆さんと過ごした日々を思い出すと共に、卒業生の今のたくましさを目の当たりにして、大学教員であることの幸いを噛み締めました。