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文部科学省の望月総合教育政策局長室でラウンドテーブル・ディスカッションをしました

文部科学省の望月総合教育政策局長室でラウンドテーブル・ディスカッションをしました

私は現在、文部科学省中央教育審議会第12期の生涯学習分科会長を務めています。
生涯学習分科会は、5人の委員と17人の専門委員によって構成されており、副分科会長には、独立行政法人国立女性教育会館理事長の萩原なつ子さんと東京大学大学院教育学科研究科教授の牧野篤さんにお願いしています。

第12期中央教育審議会の任期は今年の3月から始まりました。
そして、中央教育審議会には、令和5年5月22日に、文部科学大臣より「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための整備に関する総合的な方策についての諮問がありました。
そこで、初等中等教育分科会の中に「質の高い教師の確保特別部会」が6月26日から設置されて審議が重ねられ、8月28日には「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策(提言)」が提出されています。
これを受けて、9月8日には、「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策(提言)」(令和5年8月28日中央教育審議会初等中等教育分科会質の高い教師の確保特別部会)を踏まえた取組の徹底等について(通知)」が、文部科学省矢野和彦初等中等教育局長及び望月禎総合教育政策局長から全国の知事・市区町村長及び教育長に発出されています。

また、令和5年10月3日には、「急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた高等教育の在り方について」の諮問がありました。
そこで、大学分科会の中に「高等教育の在り方に関する特別部会」が設置され、11月29日から審議が開始されています。
このように、現在、中央教育審議会に設置されている分科会の内の初等中等教育分科会及び大学分科会では、諮問に基づいて答申に向けた審議が進められているところ、生涯学習分科会には特段の諮問はありませんが、生涯学習分科会では分科会としての主体的な課題設定とその解決に向けた審議を重ねています。

たとえば、令和4年8月30日にとりまとめた「第11期中央教育審議会生涯学習分科会における議論の整理」を踏まえて、「社会教育主事」「社会教育士」といった社会教育人材の養成と活躍促進が必要との認識を踏まえて、3月26日から「社会教育人材部会」での検討を開始し、8月8日には「社会教育人材の養成及び活躍促進の在り方について(中間的まとめ)」を公表しています。
また、大学分科会でも重要な論点となる「リカレント教育」「リスキリング」「アップスキリング」については、デジタル化や国際化が進む中にあって、生涯学習の観点からも特に重要な課題であることから、この間、委員による報告や放送大学からのヒアリングなどによって検討を深めています。
そうした経緯の中、今夏の人事異動で、生涯学習分科会を所管する総合教育政策局長及び担当課長の皆様に交代がありました。

そこで、先日、私は、生涯学習分科会副分科会長の萩原さん、牧野さんとご一緒に、総合教育政策局長室を訪問し、関係職員の皆様と対話の機会を持ちました。文部科学省の参加者は以下の通りです。
 総合教育政策局長 望月禎さん
 大臣官房審議官(総合教育政策局担当) 里見朋香さん
 社会教育振興総括官 八木和広さん
 総合教育政策局政策課長 滝波泰さん
 総合教育政策局地域学習推進課長 高木 秀人さん
 総合教育政策局生涯学習推進課長 石橋 晶さん

局長室の【円卓・ラウンドテーブル】を囲んで、特定のテーマを設定するのではなく、今期の生涯学習分科会の今後を展望して、それぞれの問題意識を自由に語り合いました。
さて、一般に【ラウンドテーブル・ディスカッション】とは、1人の発表者と数名の参加者がテーブルを囲み、発表者のテーマに即して自由に意見を交換する場で、ファリシテータが進行を援助します。参加者がテーブル内で自由に発言できるため、活発な意見交換が実現すると言われています。
この時は冒頭に、石橋生涯学習推進課長が2分程度で、今期の審議の経過と論点、今後のスケジュール感について口火を切っていただきました。それを契機に、私がメンバーお1人おひとりに「生涯学習・社会教育」に関する発言をお願いして対話がはずみました。
望月局長がきわめてざっくばらんに個人的な意見を話していただいたこともあり、まさに【円卓・ラウンドテーブル】を囲んで、それぞれが職位の上下関係や立場を気にせず、自由に意見交換を行うミーティングが実現したと思います。
そこで、私は【生涯学習・社会教育】と初等中等教育・高等教育との密接な関連性を踏まえつつ、少子長寿社会における【生涯学習・社会教育】が持つこどもから高齢者を含む各世代に開かれた学習機会としての柔軟性、可能性をさらに広げていく方向性を確認できたように思います。
1時間ほどの対話でしたが、私は局長はじめ職員の皆様の個性や人となりを感じることができて、信頼感と一体感を深めることができました。
今後の生涯学習分科会においても、分科会長として副分科会長のお2人及び事務局の皆様とご一緒に、各委員の皆様が率直にそれぞれのご知見を披瀝され、生涯学習をめぐる現実社会の課題解決に貢献できるような、建設的かつ充実した審議が進むように、分科会の運営に努めていきたいとの思いを心に刻みました。

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