ケアネットしんなか主催で、国沢真弓さんによる「発達障がい・知的障がいのある子どもたち~地域で暮らしていくために~」のハイブリッド講演会を開催しました
地域ケアネットワーク新川・中原(ケアネットしんなか)にはサロン分科会、PR分科会、サポート分科会の3つの分科会があります。
今年の6月に副代表に選出されたばかりの私は、「サポート分科会」の担当となりました。そして、今年度ケアネットしんなかで初めて実施することになった「地域向け講演会」を担当することになったのです。
そこで、サポート分科会のメンバーと話し合い、世話人会や正副代表と検討して、地域社会におけるこどもへの支援をテーマとすることにしました。
そこで、講師をお願いしたのが、この地域に在住の、発達障がいのこどもと保護者を支援する【一般社団法人発達障がいファミリーサポートMable (発達障害児とその家族を支える為に2013年6月に設立)】の代表理事の国沢真弓さんです。
国沢さんは、20年前の2004年に、発達障がい児の親の交流会である【モンブランの会】も創設されました。
そして、11月29日(水)18:30~20:00に、国沢さんに「発達障がい・知的障がいのある子どもたち~地域で暮らしていくために~」というテーマで講演をしていただきました。
会場は新川中原コミュニティセンター視聴覚室です。
できるだけ多く方に参加していただくために、ハイブリッド開催方式としました。
会場では約30名ほどの参加者があり、オンラインでは約20名の方が参加されました。
国沢さんは、主として次のような構成で話してくださいました。
〇発達障害ってなぁに?
〇発達障がいのこどもに日常的に見られる不思議なシーン
(スクリーンにイラストを映し出し、日常見られる発達障がい児の不思議な言動を紹介)
〇ご自身のお子さんの場合の紹介
〇発達障害の疑似体験(「もしもあなたに発達障害があったら…」という疑似体験を、文字を聞き手ではない手で書いたりすることを通して体験)
〇発達障がい者の特性について国内外の事例から
〇発達障がい児との接し方のポイント
(日々、発達障がい児を育てている親だからこその経験に基づく具体的で実践的な内容)
〇お子さんが発達障がいとわかった日の青空
それぞれの項目については、大変に具体的でした。
特に、お子さんが幼少期にお子さんが行方不明になったとき、地域の皆さんが手分けして探して、数時間後に無事に見つかった事例を通して、保護者だけでなく、地域の方々に支えられながら暮らしてきたことを紹介されました。
発達障がいのこどもたちは家族だけでは支えられないのであり、特別支援教育だけでも十分ではなく、地域の皆さんの理解と応援でこどもも保護者も乗り越えられることがたくさんあるということを認識させてくださいました。
一般社団法人発達障がいファミリーサポートMableは、一見して、障害と判りづらい発達障がいの人たちが、安心して暮らしていくには、周囲の方々の理解と応援が、必要不可欠であるために、以下の3つの事業を中心に行っています。
1. 発達障害の事を知らせる為に「講演活動」
2. 発達障害児を持つ家族の安心のために「相談支援活動」
3. 発達障害児・家族が参加しやすい「イベント開催」
終了後、国沢さんは、畑谷代表、小田切副代表、そして私と語り合う中で、自身がお子さんを育ててきた新川・中原地区の住民の皆様に発達障がいのある子どもへの地域の支援の必要性と在り方について率直に話す機会を得られて幸いですと語ります。
今回は、身近な地域でちょうど10年、発達障がい児と親の支援に取り組んで来られると共に、発達障がい児の保護者でもある国沢さんの具体的なお話を聴くことを通して、発達障がいを含む障がいのあるこどもや人々と共に生きることができる地域社会の意義とその在り方を考える為に、深くて重たい意義のある機会となりました。