清原慶子 Official Website

2000年1月に第1回目が開催され、今年で第25回目を数える「アンリミテッド・チャリティコンサート」を鑑賞するために武蔵野芸術文化会館を訪問しました。
このコンサートの主催は「NPO法人アンリミテッド知的障障害者支援の会」という、岡本るみ子さんを代表理事とする知的障がい者支援の団体と、同じく岡本さんが主宰する「岡本るみ子バレエスタジオ」です。
後援は、東京都、杉並区、武蔵野市、三鷹、東京都社会福祉協議会、三鷹市教育委員会、杉並区・武蔵野市・三鷹市社会福祉協議会など多数であるとともに、多くの障がい者団体が協力しています。
そこで、会場には、多くの障がい当事者とそのご家族が鑑賞に来られていました。

岡本さんは三鷹市洋舞連盟の直前会長で、現在は副会長であり、三鷹市芸術文化協会の理事をされています。
そこで、私が三鷹市長在任中は、「洋舞フェスティバル」での公演及びこのチャリティ・コンサートにも毎回出席して、後援団体の1つとして祝辞を述べてきました。
そのご縁で、市長退任後も、どちらの公演も、可能な限り鑑賞に伺ってきました。
今年のチャリティコンサートには、初めて小学校5年生の孫娘と一緒に参加しました。
ゴールデンウイーク最初の連休の日曜日であったためか、後援団体である杉並区・武蔵野市・三鷹市の首長は不参加であり、前三鷹市長として私と三鷹市選出の中村都議会議員、三鷹市芸術文化協会の田山前会長、会場の芸術文化会館を運営する（公財）武蔵野文化生涯学習事業団の天野文化事業部長らが、開会前に来賓として紹介されました。

コンサートの第1部は、岡本るみ子バレエスタジオの皆さんによる『メリー・ウイドウ』のバレエの演舞に続いて、三鷹市大沢にある知的障がい者支援施設【にじの会】有志によるにじの会オリジナル曲の『ひとりじゃないよ』をはじめ２曲の合唱が上演されました。
知的障がい当事者を含む有志の合唱は元気いっぱいで、会場も手拍子・足拍子を合わせて、まさに、「インクルーシブのコンサート」になりました。
休憩中に、その感想を話しますと、岡本さんは「それがこのチャリティ・コンサートの魅力の１つです」と笑顔です。
そして、「私のバレエスタジオでは、プロを目指す人はほとんどいないのですが、障がい者の方の心にも届くような踊りを目指して練習しているんですよ」とのことです。

第２部は、同じく岡本るみ子バレエスタジオの皆さんによるバレエに続いて、地元を中心に新選組をテーマにした殺陣の指導とそれを生かした公演活動をしている【殺陣浪士組】の演舞がありました。
続いて、本公演のスペシャル・ゲストである、ミラノ出身で現在はベルリンを中心に現代舞踊のダンサー・振付家・講師として活動しているジョゼッペ・サルモーネさんがソロでバレエを踊りました。
最後の第3部は、岡本るみ子バレエスタジオの皆さんによる『ドン・キ・ホーテ』第２部です。
舞台の写真を撮影することは控えましたので、画像でお伝えできないのが残念ですが、美しい衣装を身にまとった微笑ましい幼児の演舞から、素晴らしいテクニックの成人の演舞で構成された、多世代による美しいバレエの舞台は、会場に晴れやかで、和やかな雰囲気をもたらしました。
終演後、岡本さんはじめ、ジョゼッペ・サルモーネさん、バレエを演舞したダンサーの皆様が、障がい者支援の寄付箱を持って、私たちを見送ってくれました。
障がい者支援のカタチは多様であってよいと思います。
岡本さんがバレエという芸術文化の指導をお仕事とされていることから生まれた、バレエを生かして「障がい者との交流」「障がい者への理解」を深めようとするこのチャリティ・コンサートの継続を期待しています。