(一社)日本経営協会主催【自治体総合フェア2024/企業立地フェア2024】に講師として参加しました
一般社団法人 日本経営協会 主催の【自治体総合フェア/企業立地フェア】のフォーラムに参加しました。
会場は東京ビッグサイトで、本当に久しぶりにす豊洲駅から「ゆりかもめ」に乗って、東京ビッグサイト駅まで向かいました。
会場に着くと、国・自治体・企業・関係団体によるコーナーで、最新の自治体サービスやデジタル化についての展示や説明が行われています。
私がパネリストとして参加したのは、フォーラム【「子育て」「働く」から考える“選ばれる”まちづくり】で、コーディネーターの内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議内閣審議官である西経子さんを中心に打ち合わせをしてフォーラムに臨みました。
フォーラム会場に着くと、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現事務局長の吉川浩民さんが、聴講にきてくださいました。吉川さんは直前は総務省自治行政局長をされていて、吉川局長が主管された『地域コミュニティ研究会(2021年7月~2022年3月)』の構成員をつとめ、(1)地域活動のデジタル化、(2)自治会等の活動の持続可能性の向上、(3)地域コミュニティの様々な主体間の連携の3つの論点を核とする報告書をまとめました。
その吉川さんと再会して光栄でした。
私が参加したフォーラムが始まり、西さんによる「デジタル田園都市国家構想」の取組みを含む趣旨説明に続いて、私が初めに【「こども基本法」「こども大綱」に基づく「こども計画」を推進する民学産公官の協働を】と題して基調講演をしました。
構成は以下の通りです。
1.民間の「人口戦略会議」の提案が示すもの
2.現在の少子化の状況を確認する
3.2024年度に動き出す【こども未来戦略】:「子育て」「働く」に注目した政策の現場は自治体
4.「こども基本法」の理念と「こども大綱」に基づく「こども計画」の目指すべき方向性
5.2024 年度以降は都道府県及び市区町村による「こども計画」の策定のタイミング
6.「こども基本法」の【理念3】こどもの意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会の確保、【理念4】こどもの意見の尊重と最善の利益の優先
7.「こども基本法」の【理念6】家庭や子育てに夢持ち、子育てに伴う喜びを実感できる社会環境を整備するまちづくりに向けて
8.デジタルの力を生かした民学産公官の協働で選ばれるまちづくりを!!
続いて事例報告の最初は、社会保険労務士法人プラットワークス 代表社員芳賀満さんが、「親の心の安定がこどもの未来を開く」との理念のもと、「子育て世帯や保健師・助産師等を対象にした、スマホ完結の心理カウンセリング」を紹介されました。
芳賀さんは厚生労働省の労働基準監督署でお務めの経験があり、社会保険労務士の専門性を生かしつつ、公認心理士等と連携した保護者や子育ての担い手を支える取組みは、自治体等の委託を受けて拡充してきているとのことです。
続いて #㈱天地人 及び #SUNDRED㈱ エバンジェリスト・コミュニティデザイナーで「個人事業主」として、現在お住いの長野市で県や自治体の地域活性化の取組みに参画されている上村遥子さんが「地方における子育て×パラレルワークの経験」について紹介されました。コロナ禍を経て、テレワークによる働く場所の多様化が進む中で、家族と相談して移住を決断し、場所や時間の制約を超えて、他のメンバーとのデジタル・ネットワークを生かしつつ、子育てをはじめとする地域に根差した活動にも大いに参加されている実体験を中心に、どの地域でも働き続け、子育てを充実する上でのデジタル化の活用の可能性を提起されました。
フォーラムは、今回の3日間の会期の最後のフォーラムでしたので、フォーラムの最後に会場との質疑応答もできましたし、終了後には多くの参加者と名刺交換と対話ができました。主として首都圏の自治体議員の方が多かったのですが、指定都市の副市長をはじめ自治体の職員やメディア関係者も多く聴講してくださいました。。
急速に進む少子長寿化、国際化、都市への人口の集中とコンパクト・シティ化などが進む現状にあって、自治体行政は適切に、住民本位のデジタル化を図る必要があります。
【デジタル田園都市国家構想】は、「全国どこでも誰もが、便利で快適に、暮らせる社会」を目指して、デジタルの力で、地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図ることを勧めることによって、「地方に都市の利便性を、都市に地方の豊かさを」を実現しようとしています。
様々な分野におけるデジタル技術の実装を行い、多岐にわたる地方の社会課題をデジタルの力を活用して解決するためには、地方において【デジタル基盤】や、【デジタル人財の確保】が重要です。
本フォーラムでの芳賀さんや上村さんの事例報告はその貴重な実践の事例であることから、こうした事例が共有され、普及していくことが有用であることを再確認しました。