三鷹三田会第150回藤森サロンで【人生100年時代の生きがいと生涯学習】について講演しました
私が所属している、慶應義塾大学の同窓会である「三鷹三田会」には、テニス、カラオケ、みんなで歌う会、そば打ち、囲碁、麻雀、ハイク&ウオーク、ゴルフなど、多くの分科会が活動をしています。
そのうちの1つに、三鷹三田会の会員であり、経済学・経営学がご専門の慶應義塾大学商学部名誉教授の藤森三男先生のご自宅で開催されている、藤森先生を中心にした学習会である「藤森サロン」があります。
この会は2008年6月に第1回が開催され、2019年12月にも第117回の会が開催され、藤森先生が「愛しのへびちゃん」と題して講演をされましたが、その後体調を崩され、2020年3月29日に急逝されました。
その後、幸いにも藤森先生の娘さんの田園調布学園大学教授の藤森智子先生が引き継いで、「藤森サロン」は継続されてきました。
そして、めでたく第150回目の藤森サロンを迎えるにあたり、世話人の山本雄一さんからご連絡があり、私はゲストスピーカーとして【人生100年時代の生きがいと生涯学習】と題する講演をしてほしいとのご依頼を受け、喜んでお引き受けしました。
と申しますのは、私が三鷹市長を退任した2019年の12月に、「三鷹いきいきプラス」の皆さんから依頼されて、【人生100年に向けて、コミュニケーションと生きがいを考える~スマホとAI技術が普及する時代に~】というテーマでお話しましたところ、藤森サロンの参加者が聴講してくださっており、ぜひ、藤森サロンでも話してほしいとのご依頼があり、2020年の新春にお話しする予定だったのです。
ところが、藤森先生がご病気になられたので、その予定が凍結していたのです。
そこで、藤森サロンが再興した際に、山本さんから記念会の時にぜひ講演をお願いしたいと改めてご依頼をいただいていました。
それが、この第150回のサロンで実現したことになります。
この日は、いつもの藤森先生のご自宅ではなく、吉祥寺の中国料理店で開催されました。
まず、山本世話人が、「今回は現在の藤森サロン参加者だけでなく、以前に藤森サロンに参加されていた方、それ以外の三鷹三田会所属の方々、故藤森三男先生のゼミ生の皆様等にもお声がけした」という趣旨を紹介されました。
そこで、三鷹三田会の西脇正俊幹事長はじめ38名の参加で開催されました。
最初に、藤森智子先生が【台湾「親日」の由来】について講演され、台湾では戦時中の日本語・国語教育が学校教育だけでなく「社会教育」の一環としても普及していた意義が説明されました。
私は、【人生100年時代の生きがいと生涯学習】というテーマをいただいたので、下記のような構成でお話をしました。
1.少子長寿化の動向
2.少子長寿化時代のシニア世代の課題
3.人生100年時代の【生きがい】を考える
4.【コミュニケーション】から【生きがい】を考える
5.【生涯学習】をめぐる政策の動向
6.【生きがい】と【生涯学習】
講演では、人口構成や生涯学習・社会教育の動向や政策についてお話しするとともに、それを踏まえて、特に【自己実現と生涯学習】についてお話ししました。
自己実現の基盤は健康と自律であり、高学歴化の進展によって自己実現意欲が顕在化していることから、生涯にわたって「地域」での居場所と自己実現できる「活動」を得ることの必要性をお話しました。
そこで、地域における多様な「活動」とそれを支える【生涯学習】の意義を語っているうちに、藤森サロンを通じて実現している「学びの場」「交流の場」こそ、まさに、【人生100年時代の生きがいと生涯学習】であることを皆さんと再確認することとなりました。
その後の会食では、それぞれのテーブルで会話の高まりがあり、テーブルを回らせていただいた私には新しい出会いに恵まれました。
閉会時には、藤森先生のゼミの卒業生で現在は立正大学経営学部教授・産業経営研究所長の宮川満さんからご挨拶がありました。まさに、藤森サロンが生み出した交流の奥深さが表れています。
そして、閉会の挨拶では、藤森サロンに第1回から参加され、9割の出席率の石黒良昭さんが、第150回を迎えて、さらに前進する藤森サロンへの力をこの会合で得たと力強く語られました。
この日、私が語らせていただいた【人生100年時代の生きがいと生涯学習】は、この日第150回を迎えられた藤森サロンを含む、三鷹三田会の皆様の実践と交流の中に具体化していくことを、心から願っています。