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ケアネットしんなかでは【多様な主体による共助への参画~みんなが助かるために~】を開催しました

ケアネットしんなかでは【多様な主体による共助への参画~みんなが助かるために~】を開催しました

本当に天候不順の毎日が続いています。
このところ、年間を通じて、地震や豪雨の被害が増えています。
皆様お元気ですか?
改めて被災地の皆様をお見舞い申し上げます。

私が三鷹市長に就任して2年目の2005年9月4日、ちょうど総合防災訓練を実施した日の夕刻、時間100ミリの集中豪雨が発生し、市内の低地を中心に200戸を超す床上床下浸水が発生しました。
その後も、いわゆるゲリラ豪雨の増加を踏まえて水害のシミュレーションを実施し、下水道の耐震化・管の増強を含む整備を進めるとともに、学校整備や駐輪場等の整備の際には地下に雨水貯留施設を整備したり、暗渠の整備を進めました。
それでも、忘れもしない2014年6月24日の午後3時以降、市内南部を中心に突然の雹(ひょう)が襲来して、特に市内南部の中原地域は排水量が追い付かずに、道路に大量の雹が滞留して、交通困難を生じました。

また、2011年3月11日午後に発生した東日本大震災では震度5弱を記録し、幸い深刻な被害は多く発生はしませんでしたが、その後の福島原子力発電所被災の影響による「計画停電」や水道への影響などがあり、市民生活には少なからぬ影響が生じました。
こうした経験を踏まえて、市の総合防災会議の拡充、土砂災害ハザードマップの更新や在宅避難を含めた防災訓練の充実が図られてきています。
とはいえ、【災害は忘れた頃にやってくる】と言われるように、油断は大敵です。

私が参画している【地域ケアネットワーク新川・中原(ケアネットしんなか)】では、昨年度から地域向け講演会を実施することにして、今年度第1回の講演会を『多様な主体による共助への参画~みんなが助かるために~』をテーマに6月に開催しました。
講師は公益財団法人市民防災研究所理事の池上三喜子さんです。
東京都は昨年、「関東大震災から100年」を契機とした自助・共助の更なる促進を図るため、都民の災害への備えを促す防災ブック『東京くらし防災(平成29年度作成)』及び『東京防災(平成27年度作成)』のリニューアルを行いましたが、池上さんはその「東京防災」・「東京くらし防災」編集・検討委員会のメンバーの一人です。

当日、池上さんは、次のような事例を含むたくさんの住民の取組みを紹介されました。
●新宿区市谷台町にある銭湯の大星湯での救命講習・初期消火訓練
●国立市北みどり会の火災時の初期消火用水確保の取組み
●江戸川区なぎさニュータウンの安否確認マグネットや特製担架の作成
●江東区聴覚障害者福祉協議会の手話コミュニケーションカード作成の取組み
●中央区日本橋三丁目西町会の勤務中の人も参加する発災対応型訓練
そして、これらの事例を紹介したうえで、「多様なつながりによる共助のしくみづくり」について、防災関係者のメッセージをもとに、次のようなキーワードを提示してくださいました。
●大事なのは人のつながり、装備がハイテクになっても、災害対応はあくまでもローテク
●3分間で自らの命を助け、3時間で近所の救助と消火を行い、3日間は公的救援なしに生き延びる方法をみんなで話し合って編み出してほしい
●地域でよく遊ぶこと、これが災害の時にものをいう。遊び仲間は助け合える仲間。
●非常用備蓄は、家、物置、職場、車のトランクなどに分散しておくこと。

そして、「内閣府の一日前プロジェクト」から、過去の災害対応事例からの教訓を次のように例示されました。
①デマ防止に、消防車や校内放送でラジオを流す
②役立った『災害時要配慮者台帳』
③朝食を一緒に配るように、被災者も立派な働き手
④レポーターはタクシードライバー
⑤100万本のタオルが届いて目を回すように大量な救援物資が迷惑を産むことがある
⑥役場の職員にもケアが必要
⑦避難所は恵まれた環境とは限らないので、各家庭での備えは必要
⑧人に頼る避難よりも、まずは自主避難を
⑨ご近所みんなで助け合えた事例が多く、いざというときの助け合いは強力
そして、今後に期待されている活動のポイントを次のように提起されました。
◆連携による次世代育成:企業ボランティア、まちづくり推進協議会、校内合同訓練など
◆災害時要配慮者対策:元気な高齢者が普段から地域にいる配慮者を見守る仕組みをつくる
◆発災対応型訓練の実施:「不意打ち」の訓練、特にライフラインが途絶えた時の対応訓練が有効

私は、最近の【ケアネットしんなか】の取組みは、まさに、【日常的な多世代交流】の機会を増やすことで、個人の、あるいは地域の緊急時・災害時の相互支援の実現をはかろうとしていると考えていましたので、池上先生のたくさんの具体的な事例を含むお話が胸にストンと落ちました。
参加者の皆様のご感想も同様で、「防災を自分事として受け止められた」と言う声ばかりでした。
【自助・共助・公助】のうちの、【自助・共助】について、私たち住民自身が「自分事」とすることは本当に大事だと思います。

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