エントリー

【文部科学省9階エレベーター・ホール】での出会いから考えること

【文部科学省9階エレベーター・ホール】での出会いから考えること

6月下旬に通常国会が閉会して、7月を迎えると、一般的に、国の各府省庁では人事異動が行われます。
7月10日、文部科学省を訪問した際、9階のエレベーターホールで、バッタリとお目にかかったのが、望月禎総合教育政策局長と石橋晶生涯学習推進課長、そして、高木秀人地域学習推進課長でした。

私が委員を務めている【中央教育審議会】の事務局である政策課及び私が分科会長を務めている生涯学習分科会の事務局である生涯学習推進課は、いずれも【総合教育政策局】にあります。
そして、7月11日から、望月局長は初等中等教育局長にご異動され、石橋課長は高等教育局大学教育・入試課長にご異動とのことで、新しい職務にご異動される、まさに前日にお目にかかれたことになります。

先に報告しましたように、6月25日に中央教育審議会総会が開催され、盛山正仁文部科学大臣から、荒瀬克己会長(独立行政法人教職員支援機構 理事長)あてに【地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について】の諮問が行われました。
私は、【社会教育】について担当する生涯学習分科会長として、この諮問についての検討を中心的に行い、答申案のとりまとめをすることが期待されています。
そうした諮問がなされた直後に、審議会及び同分科会の事務局がある【総合教育政策局】の局長及び課長がご異動とのことで、最初にご異動を伺った時には、まずはとても残念な気持ちになりました。
けれども、社会教育やコミュニティ・スクール及び地域学校協働活動などを担当する高木課長はご異動されないとのことですし、【地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について】考えるためには、初等中等教育や高等教育と密接に関連付けながら検討することが不可欠ですので、望月局長、石橋課長との連携は今後も継続すると確信したからです。

そうした私の想いの通り、望月局長も、高木課長も、「この間、生涯学習分科会での審議の経過があっての今回の諮問であり、その過程にご一緒していた私たちは、この諮問に対する答申のとりまとめの過程に、今後も局の違いを越えて、委員の皆様とご一緒に関わり続けます」と力強く言ってくださいました。
その後、望月局長がご連絡をとってくださって、11日から総合教育政策局長に就任される茂里毅スポーツ庁次長を訪問しました。
スポーツもまた、地域コミュニティと密接な関係をもって振興されているものであることから、今後、茂里局長はこれまでの多様なご経験を活かして、生涯学習・社会教育の在り方についてご一緒に検討していきたいと笑顔で歓迎してくださいました。
まさに、短時間に、ご縁のある文部科学省の職員の方々とご異動のタイミングに巡り合い、エレベーター・ホールでの文字通りの短時間の対話ではありましたが、これまでのご縁が、今後の充実した審議に結びつく可能性を実感しました。

昭和24(1949)年6月に社会教育法が制定されてから、75年が経っています。
この間、学習者、自治体や関係機関・団体等のたゆまぬ努力により、社会教育の振興が図られてきました。
だからこそ、人口減少・少子化の深刻化、地域コミュニティ・交流の希薄化、デジタル・トランスフォーメーション、グローバル化の進展等により、学校・社会が抱える複雑化・困難化した課題の解決に直面する中で、決して消極的にはならずに、今後の地域での学びの在り方を未来志向で想像し、創造していく必要があります。

この日の、文部科学省9階のエレベーターホールでの偶然の出会いを幸いと受け止めて、人生100年時代において、年齢や障がい等の違いを超えて、多世代交流、「こどもまんなか」、社会的包摂、共生の社会の実現に向けた前向きな考察を進めて行きたいと思っています。

 

ユーティリティ

記事検索Entry Search

Search
キーワード

過去ログArchives

RSS Feed