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【福島県こどもの居場所づくりトップセミナー】で、講師をつとめました

【福島県こどもの居場所づくりトップセミナー】で、講師をつとめました

8月7日(水)【福島県こどもの居場所づくりトップセミナー】(主催:認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ、一般社団法人地方行政調査会、共催:福島県、後援:福島県市長会、町村会)に講師として参加しました。
会場は、福島駅至近の【コラッセふくしま】です。
市長村長19名、副市長村長10名、幹部職員等32名の皆様が聴講してくださいました。

開会前に、私が大学教員当時に研究会等でのご縁をいただいていた旧郵政省幹部の郡山市の品川萬里市長に再会しました。
また、全国市長会の前会長である相馬市立谷秀清会長の代理としてご参加の阿部勝弘副市長にもお目にかかりました。
また、三鷹市と姉妹町の矢吹町の蛭田町長代理の鈴木一史副町長とお目にかかり、対話をさせていただきました。
さらに、ご参加いただいていたほとんどの町村長さんと名刺交換をさせていただきました。
共催の福島県からは、内堀雅雄知事が県の吉成こども未来局長はじめ職員の皆様と参加されました。
内堀知事は、会場でお目にかかるとすぐに、「清原さん、三鷹市長として、長きにわたり矢吹町の東日本震災復旧・復興に格別のご尽力をいただいたと聞いています。感謝します。」と声をかけてくださいました。
私は「姉妹市町の関係で、当然のことをしただけです。」と応えましたが、知事さんから直々にそのように自治体連携の意義を評価していただいて、大変に恐縮しました。

そして、内堀知事は、開会の挨拶で、「昭和の時代にこども時代を過ごされた皆様、今、令和のこどもたちは私たちが過ごした昭和とは違う環境の中で生きています。たしかに、便利になったところはあるとはいえ、昭和とは大きく異なる、厳しく、必ずしも安全ではない環境で過ごしていると言えます。【こどもまんなか社会】の視点から望ましい【令和のこどもの居場所づくり】について私たちが真剣に考える必要があります。それぞれの地域によって異なる取組があってよいと思いますが、30年後に、あの時代の福島のこどもはよい環境にあったと思ってもらえるような居場所づくりをご一緒に進めましょう」と呼びかけられました。

私は、講演の冒頭、参加してくださった福島県内の自治体の首長はじめ職員の皆様に、住民の皆様の命を支える被災地の自治体として、長きにわたり復旧・復興のためにご尽力されていることに敬意を表しました。
そして、【『こどもまんなかまちづくり』がひらく『多世代交流』のとびら】と題して、次のような構成で、なるべく具体的な内容となるようにお話ししました。
1.『こども基本法』制定前の三鷹市長当時の子育て環境整備の取組み
2.こども・若者・子育て世代の現状からみる「体験」や「交流」の意義
3.交流機会を増やすまちづくりへの住民・基礎自治体の視点からの留意点

私は、特に、調査結果に基づき、「居場所を多く持つこどもは、自己肯定感、社会への貢献意識やチャレンジ精神が相対的に高い傾向にある」ことを紹介しました。
その上で、(1)こども・若者・子育て世代の視点からの自治体こども計画の策定(2)「今まで支援が届いていないこども」に届く施策の推進(3)子育て世代の視点で有効な施策の推進(4)多様な担い手による交流活動の活性化への支援、の取組みの充実についてお願いをしました。

続いて、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長の湯浅誠さんは、【地域づくりとしてのこどもの居場所づくり】について、全国のこども食堂の具体的な事例の紹介を含めて、【こども食堂】は【地域のつながりづくり】をもたらす【こどもきっかけ食堂】であると話しました。
すなわち、【こども食堂】は【あなた食堂】なのです。
しかも、こども食堂をはじめとする多様なこどもたちの居場所は、家庭や学校と対立するものではないこと、行政支援の原則は、①型にはめない、②予算をかけない(民間の資金循環促進)、③包摂的な地域づくりにつなげる、ということなどを説明しました。
この日、湯浅さんの講演中に、福島県内に「土砂災害警戒情報」が発令され、休憩をして、各自治体の皆様に地元との連絡をしていただいたので、少なくない市長村長はじめ職員の方が地元に急ぎ戻られました。
今年は、本当に天候が急変しますので、自治体の皆様の対応のご努力に頭が下がります。
会場には、【ふくしまこども食堂ネットワーク】共同代表の江川和弥さんが参加されていましたので、湯浅さんが紹介されました。
早速、セミナー終了後に、参加者の中には江川さんと対話されている方もいて、民間の皆様との協働での地域づくりが深まることが期待されます。

帰路は、豪雨はやんでいましたが、東北新幹線は信号機確認などの影響で遅れていました。
山形県の水害の影響で、現時点、東北新幹線も大石田駅までしか通じていませんので、東北地方の皆様のご苦労を、鉄道の状況からも容易に拝察できました。
猛暑に豪雨、8日からの南海トラフ地震の備えなど、厳しさが増すこの夏、それでも、【こどもの居場所づくり】について熱心に聴講してくださった福島県の自治体の皆様の熱意に圧倒される一日となりました。

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