厚生労働省の障害保健部を訪問しました
7月の人事異動で、【こども家庭庁支援局審議官】でいらした野村知司(のむらさとし)さんが、【厚生労働省社会・援護局 #障害保健福祉部 長】に異動されました。
そして、【こども家庭庁成育局保育政策課長】でいらした本後健(ほんごけん)さんが、同じく【厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長】に異動されました。
私は、こども家庭庁参与として、お二人とそれぞれご一緒にお仕事をする機会に恵まれていました。
支援局は、2023年4月1日にこども家庭庁が成立したその時から、従来は厚生労働省所管していた【障がい児】に関する施策を担当することになりました。
野村さんは、吉住支援局長を支えて、こども家庭庁に所管となった「障がい児」支援をはじめ、様々な困難を抱えるこどもや家庭に対する年齢や制度の壁を克服した切れ目ない包括的支援、児童虐待防止対策の強化、社会的養護の充実及び自立支援、こどもの貧困対策、ひとり親家庭の支援、いじめ防止を担い文部科学省と連携して施策を推進などを進めてきました。
本後さんは、成育局保育政策課長として、「こども誰でも通園制度」という新しい制度を含む保育政策を担当されてきました。
その中で、障がい児や医療的ケア児も対象とするの保育の課題についても取り組んでこられました。
このようにこども家庭庁では別の局で活躍されていたお二人が、奇しくも現在は同じ障がい者福祉のお仕事をされることになりました。
ご異動されてしばらく経ったある日、私は厚生労働省の障害保健福祉部にお二人をお訪ねしました。
本後さんとは前任の保育政策課でお見送りの挨拶ができたのですが、野村さんにはご挨拶ができないままでした。
すると、野村さんは、「こども家庭庁への入館証を戻す機会が早く来てしまったので、実は清原参与だけでなく、ほとんどの職員にきちんと挨拶できないまま、厚労省に来てしまったんですよ」と残念そうな様子でした。
確かに、官庁のセキュリティは厳しく、特に、こども家庭庁は民間の霞ヶ関ビルの中に職場があるので、異動によって入館が困難になったようです。
さて、私は三鷹市長在任中、内閣府「障害者政策委員会」委員と、厚生労働省「社会保障審議会障害者部会」の委員を務めていました。
そこで、歴代の【厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長】、企画課長の方々とはコミュ二ケーションをする機会を得てきました。
また、平成28(2016)年5月23日(月)には、「第190回国会参議院厚生労働委員会」第21回で、「1. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案(閣法第39号)」が審議される際に、【参考人】として、埼玉県立大学名誉教授佐藤進さん、社会福祉法人全国社会福祉協議会全国社会就労センター協議会会長阿由葉寛さん、弁護士藤岡毅さん、一般社団法人日本ALS協会副会長岡部宏生さんとともに、施策の現場である三鷹市長として招致された経験があります。
今後障害者福祉サービスを地域で包括的に提供すべきと考える理由、自立生活援助を実施する上での地方公共団体及び施設の意見、障害者福祉制度と介護保険制度を統合する場合の問題点、放課後等デイサービス等の質の確保及び向上のための方策、障害児の保護者からの相談に対する支援の方策、障害のある子どもの保育問題についての提言などについて、意見発表、質疑応答などに基づく審議が行われました。
【こどもまんなか】の施策を推進してきたこども家庭庁でのご経験を踏まえて、野村さん、本後さんが今担われている【障がい者支援】の取組みが、今後充実していくことを願いながら、厚生労働省を後にしました。