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中教審で【令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する 総合的な方策について】が答申されました

中教審で【令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する 総合的な方策について】が答申されました

文部科学省中央教育審議会総会が開かれ、【「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する
総合的な方策について ~全ての子供たちへのよりよい教育の実現を目指した、学びの専門職としての「働きやすさ」と「働きがい」の両立に向けて~ (答申)】の案が議題とされ、盛山正仁文部科学大臣の臨席のもと、約1時間の審議の上可決されました。
そして、中央教育審議会の荒瀬克己会長(独立行政法人教職員支援機構理事長)と、【初等中等教育分科会質の高い教師の確保特別部会】部会長の貞広斎子(千葉大学副学長・教育学部教授)から、盛山大臣に手交されました。

前回の総会で答申素案についての審議が行われた後、6月14日~ 6月28日までパブリックコメント(意見募集)が実施され、総意見数が18,354件と、多くのご意見が寄せられました。
答申案は、総会、初等中等教育分科会、特別部会、パブリックコメントのご意見等を反映したものです。
特別部会では、昨年6月26日に第1回を開催して以降、14回にわたり、議論を重ねています。

第1回特別部会において、特に学校における働き方改革については、特別部会として早期にメッセージを発信するべきではないか、という意見が出されたことを踏まえ、同年8月 28 日に開催された第3回特別部会において、「できることは直ちに行う」という考えの下、「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策(提言)~教師の専門性の向上と持続可能な教育環境の構築を目指して~」を取りまとめ、文部科学大臣に手交されています。

そして、今回の答申では、教師を取り巻く環境整備の基本的な方向性として、【学校における働き方改革の更なる加速化】【教師の処遇改善】【学校の指導・運営体制の充実】を一体的・総合的に推進する必要があるとの考え方が示されています。
その上で、第3章から第5章において、これら3つの柱のそれぞれについての具体的な施策を盛り込み、最後の第6章においては、国において教師を取り巻く環境整備の進捗状況のフォローアップを行う必要性や今後の検討が期待される事項を挙げ
ています。

答申は、審議会の総意による文部科学省、政府からの諮問への回答であり、何よりもその具体的な政策への反映が求められています。
そこで、答申案に関する意見交換は、答申提出後の広報をはじめとする幅広い周知の、政策の具体化に向けた提言でした。
私も、本答申及び本答申に基づく各政策については、全国の自治体の教育委員会や学校教育担当者に向けて周知するだけでなく、答申のタイトルを【「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策総合的な方策】としているように、【総合的】に進めるためには、自治体の首長部局にも周知し、教育委員会との更なる連携を進めるとともに、コミュニティスクールの取組みなどを含めて協働している保護者や地域住民等に対しても幅広く周知するようにしてほしいと要望しました。

答申の手交後、盛山大臣は答申受領後の挨拶で、次のような内容について話されました。
・昨年の5月の諮問から熱心な審議に感謝
・今後は、優れた人財の確保、教員のモチベーションの確保に向けて、【学校における働き方改革の更なる加速化】【教師の処遇改善】【学校の指導・運営体制の充実】を一体的・総合的に推進する必要があることを確認しました
・8月末には各府省庁と同様に文科省でも来年度予算案の公表する時期となることから、この答申内容を可能な限り反映した内容にしたいと考えている
・先の国会では総理大臣も私も質の高い教員の確保について、多数の質疑を受けており、本件はまさに国家的課題であると再認識している
・答申を有効な政策へと具体化するには、さらなる研究と、法律改正、予算確保等も必要であることから、しっかりと実現に向けて文科省として取り組んでいきたい

答申の「おわりに」には、【これらの改革を通して、多くの有為な人材が、教師として、教職生涯を通じて学び続け、子供一人一人の学びを最大限に引き出し、主体的な学びを支援する伴走者として教育に携わることができる環境を整え、働きやすさと働きがいの両立を実現していくことが必要である。近年、社会全体の働き方も、若者の意識も変化してきている。働き方改革は、働き手が、育児や介護をはじめとした、それぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現することも目指している。学校においても、それぞれの教師の働き方やワーク・ライフ・バランスが尊重される環境を整えることは、何よりも健康確保の上で、また、大変な職場であるというイメージを払拭する上でも、必要なことである。】と記載されています。

このことが実現されることを、心から願っています。

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