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文部科学省【社会教育の在り方に関する特別部会(第1回)】が開催され部会長に選任されました

文部科学省【社会教育の在り方に関する特別部会(第1回)】が開催され部会長に選任されました

8月28日(水)、中央教育審議会生涯学習分科会に新たに設置された【社会教育の在り方に関する特別部会(第1回)】が文部科学省会議室とオンラインのハイブリッド方式で開催されました。
この特別部会は、6月25日に盛山正仁文部科学大臣から、中央教育審議会に諮問された【地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について】の諮問に対応して、専門的な調査審議を行うために設置されたものです。
はじめに、私は光栄にも、委員の互選で部会長に選任されました。

社会教育法制定から75年が経過し、人口減少・少子化の深刻化・地域コミュニティの希薄化、DX化、グローバル化の進展等により、まさに将来の予測が困難な時代になる中、学校や社会において複雑化、困難化した課題を解決し、人生100年時代、共生社会、「こどもまんなか」社会の実現に向けた対応が必要との認識から、改めて、【社会教育に求められる役割やあり方】検討する意義は重く、部会長の責務を重く受け止め、緊張で身が引き締まる思いです。
副部会長には、萩原なつ子(独立行政法人国立女性教育会館理事長)さんと牧野篤(東京大学大学院教育学研究科教授)にお願いをして、正副部会長3人で、委員の皆様が積極的に発言していただける雰囲気を盛り上げたいと思います。

この特別部会の委員は次の通りです。(敬称略)
(委員)
・内田由紀子:京都大学人と社会の未来研究院院長・教授
・清原慶子 :杏林大学客員教授,前東京都三鷹市長
・萩原なつ子:独立行政法人国立女性教育会館理事長
(臨時委員)
・青山鉄兵 :文教大学人間科学部准教授、独立行政法人国立青少年教育振興機構青少年教育研究センター客員研究員
・安齋宏之 :ふくしま学校と地域の未来研究所代表
・小田切徳美:明治大学農学部教授
・柏木智子 :立命館大学産業社会学部教授
・金澤善明 :明治安田生命保険相互会社執行役員 地域リレーション推進部長
・古賀桃子 :特定非営利活動法人ふくおかNPOセンター代表
・小見まいこ:NPO法人みらいずworks代表理事
・杉野みどり:名古屋市副市長
・関 福生 :愛媛県新居浜市教育委員会生涯学習センター所長
・都竹淳也 :岐阜県飛騨市長
・野津建二 :島根県教育委員会教育長
・東 琴乃 :大学生、喜入マナビバプロジェクトつわぶき代表
・牧野 篤 :東京大学大学院教育学研究科教授
・美田耕一郎:公益社団法人全国子ども会連合会会長
・村井美樹 :俳優、タレント、社会教育応援大使
・八木浩光 :一般財団法人熊本市国際交流振興事業団常務理事
・山本 進 :北海道東神楽町長 

第1回目は【地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について(諮問)】について、まずは事務局の文部科学省総合教育政策局地域学習推進課の高木課長に説明していただきました。
これまでの経過として、たとえば、【第4期教育振興基本計画(令和5年6月16日閣議決定)】では、「2040年以降の社会を見据えた持続可能な社会の創り手の育成」、「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」を総括的な基本方針のもとt、社会教育による「学び」を通じて人々の「つながり」や「かかわり」を作り出し、協力し合える関係づくりの土壌を耕しておくことで、持続的な地域コミュニティの基盤を形成することが求められることが明記されています。
特に、社会教育の拠点として社会教育施設の機能強化のみならず、特に社会教育主事・社会教育士等の社会教育人材の養成及び活躍促進等を通じた社会教育の充実を図る必要が確認されています。

また、【第12期中央教育審議会生涯学習分科会の議論の整理(令和6年6月)】は、副題を【一人ひとりが主体的に学び続ける生涯学習とそれを支える社会教育の未来への展開;リカレント教育の推進と社会教育人材の養成活躍のあり方~】として、【社会教育人材部会】の報告を含めて、【社会教育の裾野が広がる中、地域コミュニティの基盤を支えるために社会教育人材は重要な役割を担っており、その質的向上・量的拡大に向けた養成及び活躍促進の在り方を提示】しました。
そうした経過を踏まえた【地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について(諮問)】では、【主な審議事項】として、①社会教育人材を中核とした社会教育の推進方策、②社会教育活動の推進方策
(地域と学校の連携・協働の更なる推進方策、公民館、図書館、博物館等における社会教育活動の推進方策、青少年教育施設等における青少年体験活動の推進方策、地域コミュニティに関する首長部局の施策や多様な主体が担う活動との連携・振興方策、共生社会の実現に向けた障害者・外国人等を含めた社会教育の推進方策等)、③国・地方公共団体における社会教育の推進体制等の在り方、が提起されたのです。

特別部会では、可能な限り委員の皆様に発表をしていただく方針で運営することとして、第1回は牧野委員と野津委員にそれぞれ20分ずつの発表をお願いしました。
牧野委員は【社会教育をどうとらえるのか~概念と領域をめぐって~】として、【第4期教育振興基本計画】の検討過程において、【社会教育が⼈々のかかわりの⼟壌を耕すことで、この社会が豊かな基盤をつくることになり、それが防災や福祉、産業振興、⽂化交流など、いわば⾸⻑部局の⼀般⾏政が有効に機能することにもつながることが指摘され、「学び」による住⺠⾃治を社会により深く実装することが求められる時代となったとの認識」が行われたことの意義を確認され、【⾃治の基盤を耕し、形成する社会教育の営み】を強調されたことが心に残ります。
野津委員は【地域コミュニティの基盤を支える「島根県の社会教育」】について、【「小さな拠点づくり」は社会教育からスタート】した島根県の具体的な事例を踏まえて、【多世代交流により、【住民が自ら地域の課題を掘り下げ、その解決に向けた主体的な学習・実践活動に結びつけていく力、すなわち自治・自立の理念に基づく地域の底力】である【地域力】を紹介しています。
【地域振興】における地域課題の解決、世代を紡ぐための手法の1つに【社会教育】があると提起されました。

その後、各委員から自己紹介と社会教育に関する意見を発表していただきました。
委員の皆様の多くは、決してこれまで社会教育に千知通していない方々です。
そして、19歳の大学生で、高校1年生から小中高生の学びの場を提供する活動を創設している東琴乃さんも、率直に自らの経験をもとに本特別部会に向けた抱負を語ってくれました。
台風10号の影響で、急きょ会議室での参加ができなくなった委員の皆様もいらっしゃいますが、和やかで、前向きな雰囲気の中で会議がスタートできたことを幸いに思います。

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